カイコの突然変異第一白卵とキヌレニン酸化酵素遺伝子を利用した新規マーカー

タイトル カイコの突然変異第一白卵とキヌレニン酸化酵素遺伝子を利用した新規マーカー
担当機関 (独)農業生物資源研究所
研究期間 2000~2004
研究担当者 小島桂
小林功
神田俊男
全国興
田村俊樹
嶋田透
内野恵郎
発行年度 2003
要約 カイコの突然変異第一白卵にキヌレニン酸化酵素遺伝子を導入することにより、幼虫の皮膚や単眼並びに蛾の複眼、卵色などが茶褐色になる。そのため、この系は組換えカイコをスクリーニングするためのホストとマーカーとして用いることができる。
キーワード トランスジェニック、組換えカイコ、マーカー、白卵、キヌレニン
背景・ねらい 近年、DNA型のトランスポゾンpiggyBacをベクターとし、緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子をマーカーとする組換えカイコの作出法が開発された。この方法は効率良く組換え体を作ることができることから、有用タンパク質や新繊維の生産、ウイルス抵抗性を付与した品種の作出などに利用できると期待されている。
しかしながら、組換え体のスクリーニングに用いるマーカーである蛍光タンパク質遺伝子には特許がかかっている。これに加え、組換え体の検出には蛍光顕微鏡を用いる必要がある。そのため、肉眼で検出でき、特許などの制約の無い新しいマーカー遺伝子の開発が望まれていた。
成果の内容・特徴
  1. 組換え体を作出するためのベクターとして、カイコの細胞質アクチン遺伝子の上流をプロモーターとするキヌレニン酸化酵素遺伝子をトランスポゾンpiggyBac由来のベクターに挿入した(図1)。
  2. このベクタープラスミドをカイコの突然変異第一白卵系統の卵に注射し、3系統の組換え体を得た。
  3. 遺伝子が導入された個体を観察した結果、胚や幼虫の単眼、皮膚等が茶褐色に変化していた。また、蛹や成虫の複眼、次世代の卵色も茶褐色になった(図2)。
  4. 以上の結果からカイコの突然変異第一白卵系統をホストとして用いることにより、キヌレニン酸化酵素遺伝子は組換え体を検出するためのマーカー遺伝子として利用できることが分かった。

図1

図2
成果の活用面・留意点
  1. カイコのキヌレニン酸化酵素遺伝子をマーカー遺伝子として用いることにより、簡易に組換え体を検出できるとともに、既存の特許等の制約を受けず組換え昆虫を扱うことができる。
  2. これまで用いられてきたマーカー遺伝子と併用することにより、複数個の遺伝子を別々に導入し、組換えカイコにおいて導入遺伝子間の相互作用を調べることができる。
図表1 226372-1.jpg
図表2 226372-2.jpg
カテゴリ カイコ 抵抗性 品種

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