花粉を飛散させないトールフェスク新品種候補「MST1」

タイトル 花粉を飛散させないトールフェスク新品種候補「MST1」
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所
研究期間 2001~2003
研究担当者 藤森雅博
小松敏憲
間野吉郎
佐藤広子
高溝正
内山和宏
荒川明
秋山典昭
近藤聡(雪印種苗)
立花正(雪印種苗)
発行年度 2003
要約 トールフェスク「MST1」は、花粉を飛散させないため花粉症を引き起こさない品種として、「道路法面保護・緑化」・「公園緑地」などでの利用が期待される。
キーワード トールフェスク、花粉、花粉症、道路法面、飼料作物育種
背景・ねらい  現在、花粉症が社会問題となっているが、その原因の一つとして花粉飛散量が多く、抗原性の高いイネ科牧草がある。イネ科牧草の中でトールフェスクは、牧草地だけでなく、「道路法面保護・緑化」や「公園緑地」などで、広く全国的に利用され、花粉症の原因植物として問題となっている。そこで、この問題解決のために、「花粉を飛散させないトールフェスク品種」の育成を行った。
成果の内容・特徴  本品種は、イタリアンライグラスの品種「ワセアオバ」にトールフェスクを連続戻し交雑して、種子収量で選抜を行ってきた系統である。戻し交雑5世代目よりナンリョウを花粉親として用いて採種を行っており、戻し交雑10世代目を原原種として利用する。
1.
この品種は、通常の品種と異なり、全く花粉を飛散させない(表1)。
2.
花粉を出さないトールフェスク(MST1育成過程の個体)に他品種の花粉がかかっても、その後代は全て花粉を飛散させない(表2)。そのため、この品種に種ができても、こぼれ種による花粉飛散の心配はないと思われる。
3.
この品種は、花粉稔性以外の主要形質の大部分は、既存トールフェスク品種の変異に含まれる。しかしながら、この品種の主要形質は、花粉親であるナンリョウの主要形質とは異なる(表3)。
カテゴリ 育種 イタリアンライグラス 飼料作物 新品種 品種

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