タイトル | 平均産次を上げるための牛群産次構成 |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所 |
研究期間 | 2001~2004 |
研究担当者 |
佐々木修 長嶺慶隆 石井和雄 武田尚人 古川 力 |
発行年度 | 2004 |
要約 | 牛群の平均産次を高めるための、具体的な産次別頭数割合をシミュレーションにより示す。平均産次2.7産(H15牛群検定参加牛)から3.2産に上げるには、雌60頭の牛群で5産の個体を1.2頭増やす。これにより、育成牛を3頭減らすことが可能である。 |
キーワード | 家畜育種、乳用牛、産次数、牛群構成 |
背景・ねらい | 酪農経営の効率化において、平均産次を高めることは重要である。しかし、具体的に何産の個体を何頭残せば平均産次を高められるのか、目標となる数値がない。そこで、シミュレーションにより牛群を発生させ、平均産次の異なる牛群の産次構成を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. シミュレーションにより、平成11年度の牛群検定参加牛の産次構成を基準に、左側切断の正規分布を仮定し、個体に供用産次数を与えることで、世代をオーバーラップさせた牛群を作成した。育成牛を含む雌60頭の牛群で、2歳以上の個体が年1回分娩、生まれる子供の半分を雌とし、平均産次2.9産、3.2産、3.5産とした。 2. 牛群平均産次は3産以降の個体数を少しずつ増やし、初産および2産の個体を減らすことで増加する(表)。 3. 平均的な牛群規模である60頭を想定した場合、平成15年度の牛群検定参加牛の平均産次2.7産から、0.5産増やし3.2産とするためには、最大でも5産の個体を1.2頭増やせばよい。 4. 育成牛は、平均2.9産の群で0.8頭、平均3.2産の群で3.0頭、平均3.5産の群で5.0頭減少する。年あたりでは、それぞれ0.4、1.5、2.5頭減少する。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 牛群管理を行う場合に、具体的に、何産の個体を何頭飼養するかの目安となる。 2. 牛群維持に必要な育成牛頭数が明らかとなり、生産可能なF1牛頭数、販売可能な育成雌頭数の目安となる。 3. 行政的に、牛群の平均産次を変化させた経費の変化を算出する場合の資料となる。 4. 育成牛頭数は、全て初産分娩するとした頭数である。育成牛頭数には、育成率を考慮する必要がある。 |
図表1 | ![]() |
カテゴリ | 育種 経営管理 乳牛 |