体内成熟卵の利用による核移植胚の体外発生率の向上

タイトル 体内成熟卵の利用による核移植胚の体外発生率の向上
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所
研究期間 2002~2005
研究担当者 赤木悟史
高橋清也
渡辺伸也
発行年度 2005
要約  ウシ核移植のレシピエント卵子として、経腟採卵により採取した体内成熟卵を用いると、体外成熟卵を用いた時に比べて、高い体外発生率が得られる。
キーワード ウシ、家畜繁殖、核移植、体内成熟、経腟採卵
背景・ねらい  体細胞核移植技術は優良家畜の増殖に貢献する技術として期待されているが、クローン個体発生率は10%前後の低い値である。この一因として体細胞核の初期化が不完全であるためと考えられている。体細胞核の初期化はレシピエント卵子内で起こるため、レシピエント卵子の品質を改善することは核移植胚発生能の向上に繋がると考えられる。本研究は、胚発生能の向上を目指して核移植のレシピエント卵子として体内成熟卵の使用を検討する。
成果の内容・特徴 1.
黒毛和種雌牛に図1に示すプロトコールでホルモン処理し、経腟採卵を実施することで体内成熟卵の採取が可能である(図2、表1)。ホルモン処理は卵胞刺激ホルモンの漸減投与と性腺刺激ホルモン放出ホルモン製剤による排卵誘起を基本とする。
2.
採取直後の卵丘細胞をドナー細胞とした核移植胚の体外発生率は、レシピエント卵子として食肉処理場由来の体外成熟卵を用いた場合に比べ、体内成熟卵を用いることで改善される(図3)。
成果の活用面・留意点 1.
体内成熟卵は核移植のレシピエントとしてだけでなく、体外受精にも利用できうる。
2.
体内成熟卵を用いても核移植胚移植後の流死産の可能性は考慮する必要がある。
図表1 227094-1.gif
図表2 227094-2.jpg
図表3 227094-3.gif
図表4 227094-4.gif
カテゴリ 繁殖性改善

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