ソラマメ品種の耐雪性および積雪日数と収量との関係

タイトル ソラマメ品種の耐雪性および積雪日数と収量との関係
担当機関 北陸農業試験場
研究期間 1996~1996
研究担当者 伊藤公一
福田直子
発行年度 1996
要約  ソラマメの耐雪性には品種間差があるが、大粒種は全て耐雪性中程度で、積雪日数40日までは収量は低下しないが、60日では約50%減収する。しかし、不織布トンネル被覆によって積雪日数80日でも高収量が得られる。
キーワード ソラマメ、耐雪性、大粒種、積雪日数、収量、不織布トンネル北陸農業試験場 水田利用部 栽培生理研究室
背景・ねらい ソラマメは季節感のある野菜として需要があり、北陸地域においても秋播き栽培がなされている。しかし、ソラマメは雪に弱く雪害を受けるため、不織布トンネルで被覆することによって、積雪日数の平年値が30日以下の少雪地帯に産地が形成されているが、積雪条件と収量との関係など基礎的な知見が不十分のままである。そこで、ソラマメの耐雪性の品種間差、播種日および積雪日数と収量との関係を明らかにし、積雪地でのソラマメ栽培の基礎資料を提供する。
成果の内容・特徴
  1. ソラマメの耐雪性は、50日程度の積雪日数では品種間差が認められ、市場性の高い大粒種は全て耐雪性中程度に分類される。‘倫玲’は、積雪日数73日の条件でも枯死株は10%程度と明らかに耐雪性が強いが、莢と子実は大粒種よりも小さい(図1、表1)。
  2. 雪害枯死株率は、播種日が早く、越冬前の生育量が多いほど高くなる。積雪日数80日の条件で、‘倫玲’は早播きでも雪害枯死株率は低く、収量は早播きするほど高い。しかし、大粒種の‘打越一寸’は、早播きでは雪害によって減収し、11月以降の遅播きによって雪害は回避できるが、収量は春播きに劣る(図2)。
  3. ‘打越一寸’の秋まき栽培は、冬季間不織布トンネルで被覆することによって、積雪日数80日、最深積雪90cmの条件でも雪害の回避が可能で、280kg/aの収量が得られる。しかし、露地栽培では、積雪日数40日までは収量への影響はないが、60日で収量は半減する(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 一寸系の大粒品種は、露地栽培では積雪日数40日、冬季間不織布トンネル被覆栽培では積雪日数80日程度の積雪地帯での栽培が可能である。
  2. 収量は、重粘土輪換畑において施肥量 N :P25:K2O=32:29:32kg/10a、栽植密度2190個体/10aの条件で栽培して得られた稔実莢の総収量である。
図表1 227476-1.gif
図表2 227476-2.gif
図表3 227476-3.gif
図表4 227476-4.gif
カテゴリ 水田 施肥 そらまめ 播種 品種

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