風洞実験におけるPIVの精度と温室内気流解析への適用

タイトル 風洞実験におけるPIVの精度と温室内気流解析への適用
担当機関 農業工学研究所
研究期間 2000~2000
研究担当者 In-Bok Lee
奥島里美
佐瀬勘紀
石井雅久
発行年度 2000
要約 風洞実験におけるPIV(Particle Image Velocimetry)の気流速の計測誤差は、平均3~5%であり、温室内気流の解析に有効である。PIVにより、フェンロー型温室や屋根開放型温室の自然換気時の気流分布が解析できる。
背景・ねらい 温室内の気流分布は環境制御の重要な要因の一つである。従来、気流分布の解析手法には、煙による可視化や熱線風速計による計測などの方法が用いられているが、前者は気流速が計測できず、後者は多点での計測が必要であるなどの難点がある。PIV(Particle Image Velocimetry)は、微小なトレーサ粒子をカメラで撮影し、異なる時間での粒子の分布パターンの類似性から2次元断面における流速ベクトル分布を計測する新しい手法であり、温室内気流のより詳細な解析が期待できる。そこで、風洞実験におけるPIVの応用や精度を検討し(図1)、温室の自然換気時の気流分布解析への有効性を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 本情報は、大型風洞内に粗度長10mmに相当する自然風と相似な風速分布を形成し、熱線風速計との比較でPIVの精度を検討し、また、PIVを自然換気時の温室内気流分布の解析に適用した結果である。
  2. PIVによる気流速の計測誤差は風速や乱れの強度に依存するが、可視化粒子の濃度や分布、レーザ光の配光などの改善により、計測誤差を平均3?5%に抑えられる。
  3. PIV計測によれば、自然換気時のフェンロー型温室では、外気は大半が最も風上側の天窓から流入し、風下側の天窓から流出する(図3)。
  4. PIV計測によれば、屋根開放型温室では、外気は風下側スパンの屋根・側壁面に沿って流入し、風上側スパンから流出する(図3)。結果として、室内に大きな逆流が発生し、床面付近の気流速は特に大きくなる。
成果の活用面・留意点 PIVは2次元断面での計測が基本であり、3次元での計測には垂直・水平面の合成等の手法が必要となる。PIVの精度は、トレーサ粒子の大きさや濃度、計測対象面における配光、風速や気流の乱れに依存し、計測条件に応じた適切な設定が必要である。温室のみならず畜舎等の気流分布の解析にも適用が可能である。
図表1 227848-1.gif
図表2 227848-2.gif
カテゴリ 環境制御

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