タイトル |
幼苗によるダイズ白絹病抵抗性の簡易検定法 |
担当機関 |
四国農業試験場 |
研究期間 |
1993~1993 |
研究担当者 |
岩崎真人
笹谷孝英
山本孝し
|
発行年度 |
1993 |
要約 |
だいず幼苗に白絹病菌を接種し、立枯症状および茎に発生する病斑の程度を指標として白絹病抵抗性が簡便かつ短期間で判定できる。
|
背景・ねらい |
ダイズ白絹病防除に最も有効かつ要請の多い抵抗性品種の育成を目的とした簡便な白絹病抵抗性検定方法を開発し、育種素材の抵抗性を検定する。
|
成果の内容・特徴 |
- 自絹病菌の接種方法:25℃の温室内で箱育苗(プラスチック箱、
12×20×高さ 7cm、播種、7粒× 3列)しただいず苗(播種後 21日、苗齢3~ 4葉期)にふすま培地で 30℃、7日間培養した自絹病菌を 10倍量(W/W)の乾爆した籾殻と混含・粉砕して 1箱当り30g株元に接種する。 1品種1回の検定に 10箱程度用いる。 - 抵抗性の判定:接種7日後、地際部に発生する赤褐色の病斑および立枯症状の発生程度を
4段階(3:立枯症状、 2:数mm以上の病斑、 1:1~数 mmの病斑、0: lmm以下の病班)に分けて調査し、発病度を出す。抵抗性の程度は指標品種、高系 86号(抵抗性強)、東山 153号(抵抗性弱)における発病度と比較して行う。抵抗性中程度の指標品種には、大野 C、中生11、ニシムスメなどを用いる。 - 発病度は、生育温度、接種源の濃度、接種時の苗齢などが影響し、試験回次で変動するが、品種間での相対的な発病度の変動幅は小さい(図1)。発病には接種源濃度および接種後の生育温度の影響が最も大きい。温度は
25℃における検定が品種間で発病度の差が大きく現れ、抵抗性の判定が容易である。 - 幼苗検定の発病度と圃場検定での立枯株率(
'93年)の間には相関関係があった(図2)。 - 本法の特徴は、接程源の調整、接種方法が極めて容易であり、播種後1カ月で結果の判定ができる点にある。
|
成果の活用面・留意点 |
生育温度が27℃を越えると著しく発病が激しくなるため、接種後の温室内の温度管理には十分注意する。温度管理の比較的容易な春期、秋期に検定時期を設定するのがよい。検定期間中の灌水過多に注意する。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
カテゴリ |
病害虫
育種
育苗
温度管理
簡易検定法
大豆
抵抗性
抵抗性検定
抵抗性品種
播種
品種
防除
|