カンキツ「西内小夏」の施設栽培での無受粉、安定生産

タイトル カンキツ「西内小夏」の施設栽培での無受粉、安定生産
担当機関 高知県農業技術センター果樹試験場
研究期間 1998~1999
研究担当者 五百蔵茂
真鍋 糺
青木俊和
谷岡英明
田中満稔
発行年度 1999
要約  施設栽培での「西内小夏」は、ほぼ全果が自家結実するため、受粉樹が必要でなく、他からの花粉の侵入が少なく、少核となる。また、玉揃いがよく、豊産性である。「西内小夏」の花粉を日向夏、「宿毛小夏」に受粉すると、着果率は低いが、少核果となる。
背景・ねらい
日向夏の一部の産地において、寒害によるす上がり防止対策として施設栽培が行われている。しかし、着果期間は露地と同様で、樹への負担は大きく、樹勢の低下から隔年結果し、収量が不安定となっている。
そこで、豊産性である「西内小夏」の施設での特性を調査する。
成果の内容・特徴
  1. 施設栽培の「西内小夏」は、糖度がやや低く、日向夏より熟期がやや遅いが、自家結実し、豊産性である(図1)。また、日向夏、「宿毛小夏」に比較し、ほぼ全果が自家結実するため、玉揃いがよく秀品率が高い(図2、3)。
  2. 「西内小夏」の花粉を日向夏、「宿毛小夏」に受粉すると、着果率は25.35%と低いが、少核果となる(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 施設栽培において、「西内小夏」は、受粉樹の必要がなく、収量が多い。
  2. 「西内小夏」は、着果過多となりやすいので、次年度の母枝の確保のため部位別摘果が必要である。
  3. 「西内小夏」または「西内小夏」の花粉を受粉した日向夏、「宿毛小夏」は、2次生理落果後も、気象の変化により落果しやすいので注意が必要である。
  4. 施設栽培の日向夏では、数%の割合で無核果ができるが、「西内小夏」は、ほぼ全果が自家結実するため完全な無核果は少ない。

図表1 228783-1.jpg
図表2 228783-2.jpg
図表3 228783-3.jpg
図表4 228783-4.jpg
カテゴリ 施設栽培 受粉 日向夏 その他のかんきつ

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