RLGSによる菌類の変異解析法

タイトル RLGSによる菌類の変異解析法
担当機関 四国農業試験場
研究期間 2000~2001
研究担当者 河瀨眞琴
佐藤豊三
笹谷孝英
小金澤碩城
石原次郎
石川浩一
富岡啓介
発行年度 2000
要約 RLGS (ゲノムスキャニング法) は菌類における変異株と野生株のDNAレベルでの違い (DNA多型) を効率的に検出する手法として有効である。
背景・ねらい
菌類においても様々な変異株をDNAレベルで効率的に解析する手法が求められている。そこで,微少な遺伝的変異に基づくと考えられるColletotrichum
acutatumとC. gloeosporioidesの硝酸塩利用能欠損変異株 (表現型nit
1) を,DNA多型検出法のひとつであるRLGS (ゲノムスキャニング法)
によって分析し,菌類の変異解析における本法の有効性を評価する。

成果の内容・特徴
  1. C. acutatumおよびC. gloeosporioidesのnit
    1変異株の全DNAをNot1(ランドマーク)  EcoRV Mbo Iの制限酵素組み合わせでRLGS分析すると,約3,000個のスポットからなるプロファイルが得られる
    (図)。
  2. 変異株のプロファイルを野生株のものと比較すると,両者間に違い
    (多型)
    が認められる。野生株では変異株と比べ,強いシグナルのスポット
    (高コピースポット) が検出できる (図中矢印)。
  3. 他のスポットには違いが認められないことから,多型スポットに対応するDNA領域がnit
    1変異と関連している可能性がある。。
  4. RLGSは菌類における変異株と野生株のDNAレベルでの違いを効率的に検出する手法として有効である。
成果の活用面・留意点
  1. ゲノム情報が乏しい菌類の病原性や薬剤耐性等の表現形質関連遺伝子を単離する際,その一次スクリーニングにRLGSが利用できる。
  2. RLGSを行うには,ラジオアイソトープ施設およびプロファイルの画像解析処理装置が必要であ
    る。

図表1 228920-1.jpg
カテゴリ 病害虫 薬剤耐性

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