鹿島灘におけるチョウセンハマグリ発生量変動

タイトル 鹿島灘におけるチョウセンハマグリ発生量変動
担当機関 茨城県水産試験場
研究期間 1973~1996
研究担当者 児玉正碩
青木雅志
二平章
発行年度 1996
要約 21年間の鹿島灘汀線におけるチョウセンハマグリ稚貝の発生量データを整理検討した。違い発生量は明瞭な4年周期が認められ、発生量は海岸線距離が長い鹿島灘以北で多く安定しており、海岸距離の短い鹿島灘以南で少ないことが明らかとなった。
背景・ねらい 鹿島灘では日本でも有数の砂浜海岸であり、二枚貝が生息し沿岸漁業の重要資源となっている。二枚貝の発生量変動の機構については不明な点が多い。そこで、砂浜汀線におけるチョウセンハマグリ稚貝の発生量変動機構を明らかにすることを目的とした。
成果の内容・特徴
  1. 汀線調査は毎年6月の大潮時に実施し、調査点は南北1km感覚で設定し、平方メートルあたり稚貝数を数を計測した。21年間の汀線調査結果を鹿島港以北と以南に分けて検討した。
  2. 採取されたチョウセンハマグリ稚貝の平均殻長は2~6mm。平方メートルあたり採集個体数平均値は0~25.4個の変動幅にあり、鹿島港以北では21年間で0個の年が43%、1~4個が33%、5~9個が5%、10個以上が24%で、鹿島港以南では19年間で0個の年が63%、1~4個が21%、5~9個が16%で10個以上の年はなかった。
  3. 卓越発生は鹿島港以北で81,85,89,93年級と明瞭な4年周期が認められ、4才貝の親子間関係の存在が示唆された。鹿島港以南では81,85年級は低水準ながらも認められるが、それ以後の発生年級はほとんど認められらない。稚貝の発生安定度は砂浜海岸線距離の長い鹿島港以北で高く、短い以南で低い傾向にある。
  4. 近年の安定した卓越群の発生は漁獲管理による産卵母貝資源の安定化が要因にあると推定された。
成果の活用面・留意点 チョウセンハマグリの発生量変動要因が環境変動に主因があるのではなく、産卵母貝の資源量に依存することから、生産者の漁獲管理を今後一層徹底させることにより産卵母貝を保護し再生産を保障させることにより、永続定期・安定的漁業生産をもたらせることができる。
図表1 229038-1.gif
図表2 229038-2.gif
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