マダラの種苗生産技術の開発

タイトル マダラの種苗生産技術の開発
担当機関 青森県水産増殖センター
研究期間 1990~1994
研究担当者 塩垣 優
横山勝幸
松坂 洋
早川 豊
中西廣義
中田健一
福田慎作
発行年度 1997
要約 昭和54年よりマダラの人工採卵並びに種苗生産を試み、初期にはほとんど種苗の生産が出来なかった。しかし、平成6年以降の技術開発により飛躍的にその生産量が増加し、平成7年度には28万尾(生残率40%)という過去最高の成果が得られた。
背景・ねらい マダラは青森県の陸奥湾においては、かつて冬場の湾内漁業の中心をなしていた。しかし、昭和20年代には5千トンを越えていた漁獲量が著しく低下し、それ以降は昭和50年代まで400トンを越える漁獲もない状態が続いた。そこで、湾内のマダラ資源の回復を目指して昭和54年度よりマダラの種苗生産に取組み、近年になってその技術が進みある程度の種苗を確保出来るようになったので、その方法について報告する。
成果の内容・特徴
  1. 従来、冬場のマダラ種苗生産の初期餌料として用いるL型シオミズツボワムシ(以下ワムシとする)はナンノクロロプシスと生イーストを使用していたが、冬場のナンノクロロプシスの量的確保が困難であった。そこで、これを市販の濃縮淡水クロレラ(ビタミンB12配合)だけを使用して培養することによりワムシを量産することが可能となった。
  2. ワムシはアクアラン(原料はサメ類の卵黄)を用いて200~300g/トンの濃度で7~24時間栄養強化したものを与えることにより(表1)、飼育開始2週間頃よりみられる初期減耗を押さえることが可能となった(図1)。
  3. 飼育10日頃より餌料としてアルテミアのノープリウスを与えるが、この影響強化にパワッシュAと脂溶性ビタミンをそれぞれ100~120g/トンと60g/トンの濃度で17~24時間栄養強化したものを与えることにより(表1)、アルテミア給餌期の減耗も減少した(図1)。
  4. それまでマダラは配合飼料を接取しないとされてきたが、全長15mm頃よりヒラメの凍結受精卵を与えることで全長25mmより配合飼料に餌付き、以降の生残と成長が著しく改善された(表2)。
  5. 上記の飼育技術の改良により、種苗の生産が飛躍的にのび、平成7年度は過去最高の28万尾のマダラ稚魚の生産ができた(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 今まで困難であったマダラ種苗量産のための飼育技術の基礎が確立された。
  2. 今後はこれらの技術の再現性を確認するとともに、さらにその改良を重ねることによって、安定的に量産できる種苗生産技術を確立していく。
図表1 229074-1.gif
図表2 229074-2.gif
図表3 229074-3.gif
図表4 229074-4.gif
図表5 229074-5.gif
カテゴリ 飼育技術

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