| タイトル |
マサバとゴマサバのDNAによる判別をワンステップで行う |
| 担当機関 |
東北区水産研究所 |
| 研究期間 |
1998~2000 |
| 研究担当者 |
斉藤憲治
川端 淳
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| 発行年度 |
2000 |
| 要約 |
識別困難なマサバとゴマサバの識別を,1回のPCRだけで行う方法を開発した.多数の稚魚~未成魚を用いて判別を試みたところ,希に形態的識別に問題のある個体があり,その一部は雑種であった.この方法は高感度,高い安定性,簡便性の点で従来法より優れ,雑種も識別可能という特性を持つ.
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| 背景・ねらい |
マサバとゴマサバは形態的に識別困難なため,漁獲統計の整備が遅れ,またとくに仔稚魚については生態調査に困難をともなっていた.そこで本研究では,リボゾームRNA遺伝子中の介在配列の種間差を明らかにし,その情報にもとづく簡便,多サンプル識別技術を確立し,フィールドで採集された稚魚~未成魚を雑種も含めて識別することにより,ABCおよび漁況予測精度の向上に資することを目的とした.
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| 成果の内容・特徴 |
- 太平洋北区から採集されたマサバおよびゴマサバ各5個体のリボゾームDNA遺伝子の介在配列(ITS1および2)を解読した.
- 介在配列には個体内変異があるものの,変異部位の多数決原理により共通配列を求めると,個体差はむしろ希であった.これに対して種間差はかなり大きく,約1.1kbに127カ所の変異部位があった.
- これらより,リボゾームDNAは種内変異が希で種間差が大きいという,種判別に適した領域であることがわかった.
- ITS1領域に2種間で20塩基の挿入/欠失が認められたので,この領域をはさむ両種の共通配列で設計したプライマーを用いてPCRを行ったところ,PCR産物を直接電気泳動するだけで種判別が可能であった.
- 形態で識別されたマサバ428個体,ゴマサバ398個体,不明8個体を本法により判別したところ,24個体については形態的識別に問題があり,うち2個体は雑種であることがわかった.
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| 成果の活用面・留意点 |
- リボゾームDNAは,各タイプが独立に遺伝するため種内変異による誤判別リスクの除去しきれないミトコンドリアDNAより種判別を行うDNA領域として優れている.また,本法は雑種が識別可能であるという点でも優れている.
- 形態的識別と一致しない個体について精査することで,形態的判別法の改良ができる.
- 判別対象を仔魚~卵に拡大することで,全生活環における種判別が可能になり,生態調査の精度が向上し,ABC算出や漁況予測のためのデータが充実する.
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
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