大分県瀬戸内海域におけるマコガレイ種苗放流効果の推定

タイトル 大分県瀬戸内海域におけるマコガレイ種苗放流効果の推定
担当機関 大分県海洋水産研究センター
研究期間
研究担当者
発行年度 2003
背景・ねらい ねらい・目的:
別府湾の日出町地先で漁獲されるマコガレイは、城下カレイと呼ばれ単価の高い高級魚である。しかし、本県瀬戸内海域の本種漁獲量は減少傾向にあり、本県では資源の増大を目指して昭和40年代初めから積極的に人工種苗を放流してきた。本研究は、人工種苗の色素異常を指標として市場調査を実施し、本種の放流効果を推定した。
成果の特徴:
  1. 累積放流尾数 昭和44年~平成14年の本県瀬戸内海域における人工種苗の放流尾数は4,097,015尾であった。
  2. 人工種苗の色素異常率調査 平成8、13、14年に合計17,074尾の放流種苗を調査し、色素異常率は12.98%であった。
  3. 魚市場調査 平成1~14年に本県瀬戸内海域で漁獲されたマコガレイ262,496尾を調査し、1,040尾の色素異常魚等の放流魚を確認した。平成1~14年までの魚市場調査の調査率は尾数換算によると0.43~2.44%、平均すると1.32%であった。色素異常魚の混獲率は0.02~3.72%、平均すると0.84%であった。なお、昭和63年~平成14年までに漁業者からの再捕報告が323尾あった。
  4. 放流効果の推定 魚市場調査等で測定した全長組成を用いて、本県周防灘における雌雄別の年齢-全長相関表(age-length key)を作成した。なお、本県伊予灘におけるそれは作成できなかった。平成1~14年までに本県瀬戸内海域で漁獲された総漁獲尾数は20,221,823尾と推定した。また、色素異常を標識指標とすると昭和54~平成14年放流群の有標識放流尾数は534,644尾であった。以上のことから、有標識放流尾数534,644尾に対する平成1~14年までに回収された放流魚は51,745尾、累積回収率は9.68%、放流年級群別の平均回収率は16.18%と推定された。なお、回収重量は13.37トン以上、回収金額は平均単価3,104円/kgとして、4,086万円以上と試算された。(最高値は16,480円/kgを記録しているが)
  5. 今後の問題点 今回の回収率の推定においては、3ヶ年の色素異常率調査から得られた平均値を24年間(昭和54年~平成14年)の各年の放流尾数に乗じて有標識放流尾数を算出したが、将来的には放流した年や種苗生産回次によって、どの程度色素異常率が異なるかを確認し、計算に反映する必要がある。また、天然魚にも色素異常魚が存在するという報告があり、その実態や成長に伴う色素異常の残存性についても把握する必要がある。更に、調査方法や調査頻度などが異なることに起因する精度の違いを考慮した回収率推定方法の考案が望まれる。
成果の活用面・留意点 本成果は放流効果の具体的推定例として、本種ならびに他魚種の 栽培漁業を推進する上で重要な参考となる。
図表1 229424-1.png
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