| タイトル |
地球温暖化による漁場・漁港・漁村への影響と対策に関する調査 |
| 担当機関 |
(独)水産総合研究センター 水産工学研究所 |
| 研究期間 |
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| 研究担当者 |
桑原久実
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| 発行年度 |
2003 |
| 要約 |
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の3次報告書によれば、2100年までに気温が最大5.8℃(水温は約3℃程度)上昇し、水位上昇は最大88cmと予想されている。我が国は、世界屈指の水産大国であることから、地球温暖化に伴う水温上昇・水面上昇は、水産業に甚大な影響を与えること、その対策は多大な経費と時間を要することが想定される。このため、本調査は、早急に地球温暖化に伴う海洋生態系や漁場、漁港漁村への影響を把握し検討した。
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| 背景・ねらい |
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の3次報告書によれば、2100年までに気温が最大5.8℃(水温は約3℃程度)上昇し、水位上昇は最大88cmと予想されている。我が国は,世界屈指の水産大国であることから、地球温暖化に伴う水温上昇・水面上昇は、水産業に甚大な影響を与えること、その対策は多大な経費と時間を要することが想定される。このため、本調査は、早急に地球温暖化に伴う海洋生態系や漁場、漁港漁村への影響を把握し検討した。
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| 成果の内容・特徴 |
- 温帯性の水産生物と亜熱帯性の水産生物の分布は、水温約29℃(最高水温)を境に明確にわかれることが知られている。この29℃の等値線は、現在、九州南部沿岸にあるが、温暖化による水温上昇が進めば29℃線は北上し、IPCCの予測値によると50年後には中国四国沿岸、100年後には西日本沿岸全域となる。この29℃線の北上は、漁獲量の増減や魚種に大きな変化が生じることが予想された。
- この水温上昇の影響は、魚種の持つ移動性により異なるものと予測された。マサバ、カツオ、サンマ、スケトウ、ズワイ等の「多獲性種」では、その影響は小さく、ヒラメ,マダイ、アワビ、ウニ等の「沿岸固着性種」やブリ、フグ等の「養殖種」では大きく表れ、漁獲量の減少を示した。また、最高水温が約29℃以上になる海域では、温帯性の魚種に変わって、ブダイ類、ハタ類などの亜熱帯性の魚種の参入が予測された。
- 漁港の中で岸壁は、船から漁獲物を荷揚げするため極めて重要で、岸壁が水没すると漁港機能は停止する。一般に、岸壁は、漁港内で最も低い地盤高さとなっている。試算すると、我が国の漁港の岸壁は、水位上昇が50cmで12.5%、90cmで74.9%水没することが予測された。また、水位上昇によって、荷揚げが困難になること、越波量の増大による港内の静穏度の悪化など利便性に問題が出ること。防波堤などの漁港構造物は、滑動、転倒の安全率が1.2以下になり安全性が低下することが示された。
- 水位上昇による漁港施設など構造物への影響は、潮位、波浪などの外力条件や漁港規模の大小により異なることが予想され、条件に応じた対応方法を検討した。この結果を踏まえて、温暖化による水産基盤施設に関する対応マニュアルを作成した。
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| 図表1 |
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| カテゴリ |
亜熱帯
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