| タイトル |
圧力を利用した新しい食塩無添加魚醤油の開発 |
| 担当機関 |
広島県食品工業技術センター |
| 研究期間 |
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| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
2003 |
| 背景・ねらい |
- 東南アジアや日本の一部地域で製造される魚醤油は原料に食塩を20℅程度添加し、長期間(半年~2年)熟成(自己消化・発酵)することにより作られる調味料である。食塩は製造中の腐敗を防止するために加えられるが、製品中の食塩濃度も非常に高くなる点が問題となる。
- 本技術は食塩の代わりに圧力(静水圧)を利用することにより腐敗を防止し、短時間で食塩無添加の魚醤油様の分解エキスを製造する技術である。本技術では原料となる水産魚介類に圧力を負荷することにより製造中の微生物の増殖をおさえる。また、同時に自己消化酵素に最適な温度(約50℃)で分解することにより製造期間の短縮化を図る。
- 平成15年度は本技術の実用化を目指し、原料による分解条件の違いや実験規模を拡大した製造試験等について検討した。また、加圧下自己消化物の血圧降下作用についても検討を行った。
- これまでの研究で60MPaを負荷することにより微生物の増殖をおさえることができ、またカタクチイワシを原料にした場合の製造条件は50℃、48時間が適していることが分かっている。小エビやイカの肝臓についても製造条件を検討した結果、カタクチイワシと同様に圧力60MPa、温度50℃、分解時間48時間で高濃度(全窒素2℅以上)の分解エキスを得られることが分かった。
- 原料にマイワシ、オキアミ、コノシロ、イカの肝臓を用い、実験規模を100kgスケールに拡大した製造試験を行った結果、いずれの原料についても基礎試験と同様の回収率で分解エキスが得られ、再現性も良好であった。製造期間をさらに短縮することについても検討した結果、オキアミ、イカの肝臓は24時間での分解が可能で、マイワシ、コノシロについては市販酵素製剤を添加することにより製造期間を24時間に短縮できた。(図1)
- 分解エキスはいずれも高濃度のアミノ酸を含んでおり、旨味アミノ酸であるグルタミン酸を1℅以上含んでいた。特にオキアミ、イカの肝臓は優れた呈味性を示した。(図2)
- 予備試験の結果、比較的高いACE阻害活性が認められたイワシの分解エキスの凍結乾燥物を高血圧自然発症ラット(SHR-SP)に連続的に強制経口投与(100mg/rat/day)した結果、投与1~2週間後に有意な血圧上昇抑制効果を認めた。このことからイワシ分解物は血圧上昇抑制に有用な素材であることが期待された。(図3)
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| 成果の活用面・留意点 |
本技術で製造した分解エキスは、食塩を含んでいないことから調味料として幅広い利用が可能と思われる。また、天然、無添加で豊富なエキス成分(アミノ酸、タウリン、クレアチン、ペプチド)を含んだ分解液をつくることができるため、調味料のみならず幅広い利用ができるものと期待する分解エキスは食塩を含んでいないことから、今後は保存性の向上(乾燥、レトルト処理等)に関する課題が残る。また、大型の圧力装置の開発、分解エキスの精製工程等についても検討する必要がある。 研究課題名: 圧力を利用したタンパク系素材の酵素分解技術の開発 発表論文: 岡崎尚・重田有仁・青山康司・難波憲二: Fish Sci 69, 1255-1260(2003). 特許: 特願平11-304958、平成15年8月18日特許取得済
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| カテゴリ |
乾燥
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