荷捌き施設の整備がもたらした消費者便益

タイトル 荷捌き施設の整備がもたらした消費者便益
担当機関 独立行政法人水産総合研究センター中央水産研究所
研究期間
研究担当者
発行年度 2003
背景・ねらい
  • 水産基盤整備事業の推進にあたっては、費用対便益の視点からの政策評価が求められており、とりわけ消費者に与えている便益の評価が重要となっている。
  • 水産基盤整備事業の一環として行われる荷捌き施設の整備に伴う水産物流通の変化が消費者にいかなる便益を与えているかを、熊本県河浦町崎津地区を対象として計測した。
  • 荷捌き施設の整備により、丁寧な荷造り作業を可能とする時間が確保できるとともに、搬出時刻の繰り上げにより大消費地への翌日出荷が可能になった。この結果、消費地において鮮度の良さが評価され、他府県魚に対する商品差別化に成功した。
  • 市場データを用いた分析によると、荷捌き施設の整備は従来供給量が少なくなる時期でも安定した購入を可能とする「購入可能期間の延長効果」と、漁獲方法や漁獲水域が異なる複数の商品を同時に店頭陳列することで消費者の用途に応じた商品購入を可能とする「商品選択幅の拡大効果」という便益を消費者にもたらしている。
  • 整備された施設が消費者便益の点で効果を発揮するためには、商品差別化、販売エリア政策等、販売技術力を併せて強化していくことが不可欠である。
  1. 整備に伴う水産物流通の変化(図1)
  2. 購入可能期間の延長効果
    品薄感が強まる時期における供給は消費者に「購入可能期間の延長効果」を与えている。「グチ」は品薄感が強い10~12月に搬入され、この期の入荷寄与率は25~35%である(図2)。「シス」は10月から翌年5月にかけて搬入され、この期の入荷寄与率は50%以上である(図3)。
  3. 商品選択幅の拡大効果
    崎津産底魚の取引価格が平均単価を上回ることが多い。これは崎津産底魚が他県産に比較して鮮度と荷造りに優れ、高い評価に結びついているからである(図4、図5)。小売店頭では、魚体に傷がなく鮮度が良い商品、やや鮮度に難がある商品、魚体がやや小振りな商品等が陳列され、消費者は用途に応じて商品を選択する。崎津産底魚は同一魚種が流通する時期においても高鮮度の商品として差別化に成功している。
成果の活用面・留意点 消費者の支持を得ながら水産基盤整備事業を推進し、産地機能を強化するための施策立案に寄与する。
図表1 229487-1.png
図表2 229487-2.png
図表3 229487-3.png
カテゴリ 出荷調整

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