ホタテガイ小型化の原因を探る

タイトル ホタテガイ小型化の原因を探る
担当機関 北海道立網走水産試験場
研究期間 1999~2002
研究担当者 網走水産試験場 資源増殖部 桑原康裕
発行年度 2004
背景・ねらい オホーツク海沿岸では放流ホタテガイの小型化が問題となり、その原因究明が求められた。そこで、小型化現象の実態とその原因を明らかにすることを目的とした。
成果の内容・特徴
  1. 網走支庁管内6漁場のうち、過去のデータが比較的蓄積されている4漁場の放流4年貝の個体重量の年変化から、全漁場で1989年以降に小型化が顕在化していることが明らかである(図1)。
  2. 一方で、生息密度は明らかに増加傾向にある(図2)。漁場も年々拡大されており、放流密度が大幅に増加した傾向はないことから、生息密度の増加は生残率の向上によると考えられた。
  3. 次に、各漁場における生息密度と個体重量の関係を検討した結果、生息密度が高いほど、個体重量が小さい傾向が6漁場中5漁場で見られた(一例を図3に示した)。
  4. 以上のことから、オホーツク海の放流ホタテ貝の小型化の原因は、(1)種苗サイズの大型化と放流技術の向上によって生残率が増加し生息密度が増加したためであると考えられた。
  5. この原因に加え、(2)漁場拡大に伴い水深の深い成長の悪い地点のホタテガイ重量が平均重量を下げていることが小型化を助長していると考えられる。このほか1989年以降にオホーツク海の流氷勢力が減少しており、それに伴いホタテガイの餌となる植物プランクトンの生産力が減少した可能性もあるが、オホーツク海における流氷勢力と基礎生産量の関係はいまだ未解明である。
成果の活用面・留意点 生息密度と個体重量の関係が明らかになることにより、各漁場毎の適正な(小型化を防ぐための)生息密度を求めることが可能な基礎資料として利用することができる。
図表1 229517-1.png
図表2 229517-2.png
図表3 229517-3.png
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