環境収容力に基づくダムの影響評価手法の開発

タイトル 環境収容力に基づくダムの影響評価手法の開発
担当機関 北海道立水産孵化場道南支場
研究期間 2003~2007
研究担当者 虎尾充(道北支場増殖科研究職員)
青山智哉(資源科長)
中島美由紀(さけます資源部資源解析科長
卜部浩一(増殖科研究職員)
発行年度 2005
背景・ねらい サクラマス資源が減少した原因のひとつとして、ダムによる幼魚の生息場所の喪失あるいは減少が考えられることから、その影響を除去または緩和し、河川環境を復元することにより、サクラマス資源を増大するための手法を開発する必要がある。しかし、河川環境を復元した場合に、どの程度の生息数の回復が見込めるのかを推定する手法はない。このため、任意の河川区間にどの程度のサクラマスの幼魚が生息できるのか(環境収容力)を推定する手法の開発を行った。
成果の内容・特徴 サクラマスの幼魚は川の底近くで定位し、上流から流れてくる昆虫類を食べるという生活をしているため(図1)、NEI(Net Energy Intake)値が大きい場所ほど生息場所としての価値が高いと考えられる。このため、NEI値が環境収容力の指標となるであろうという仮説を立て、検証を行った。全道6河川、20箇所で調査を行い、NEI値と河川性サケ科魚類の現存量との関係について分析を行ったところ、NEI値は環境収容力の指標となることが明らかとなった(図2)。
成果の活用面・留意点
  • 河川環境を復元し、ダムによる生息場所喪失の影響を除去または緩和した場合に期待されるサクラマスの資源増大量の評価を行う上で、非常に重要な手法を開発した。
  • 今後は、地理情報(GIS)データを用いて、任意の河川のNEI値を推定する手法を開発するとともに、資源動態モデルの構築も行い、河川環境の復元によるサクラマス資源増大手法の確立を進めていく。
図表1 229684-1.png
図表2 229684-2.png
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