人工柴の開発によるコウイカ資源の増大といかかご漁業の経営安定化

タイトル 人工柴の開発によるコウイカ資源の増大といかかご漁業の経営安定化
担当機関 福岡県水産海洋技術センター
研究期間 2002~2004
研究担当者 佐野二郎
発行年度 2005
背景・ねらい 本県のいかかご漁業者が抱える柴の不足・価格上昇による漁業経費負担増の問題と漁家経営の改善を図るため、柴と同程度以上の漁獲効率と耐久性を併せ持つ人工柴を開発し、その効果を検証した。また、柴投棄により無駄となっていたコウイカ卵を資源添加することにより、資源の増大を図っていくことを目的とした。
成果の内容・特徴
  1. 新しい漁具(人工柴)開発、卵保護手法の確立への取り組み経過
    • 現在使用の柴の経費は平均的な漁業者で10万円/年であり、近年上昇し経費負担増が問題となっている。
    • H14年に人工の付着藻を用いた人工柴の漁具利用の可能性を確認した。しかし、その価格が高く耐久性も約2年と短いことから経済的な面を解決できなかった。
    • H15~16年に人工柴の芯材、植毛及び全長や植毛の長さ等を変えた試作品7種類の耐久性と漁獲効率を比較検討した。その結果全長55cm、植毛部分長50cmとしたタイプが柴の約1.5倍の漁獲効率が確認され(図1)、使用可能年数も約7~8年と見込まれた。
    • 漁期終了後、卵が産み付けられた人工柴を漁港内等に収容する(図2)ことにより、85%以上のふ化が確認された(表1)。
  2. 成果と意義
    • 人工柴導入により漁業経費が40%削減されるとともに柴入手困難の問題が解消された。また、取り付け作業が楽であることから、今後柴の不足問題や高齢化が進行する地区でも操業の継続が可能と考えられた。
    • 柴投棄によりこれまで無駄となっていた卵を漁港内で保護しふ化させることによって、資源添加量を大幅に増やすことが可能と考えられた。
成果の活用面・留意点 人工柴の漁獲効率が高いことから乱獲にならないような、また寿命が1年というコウイカの生態にあった新しい資源管理方策を確立し、漁法・資源管理・卵保護をセットにした形での普及を図っていく必要がある。
図表1 229812-1.gif
図表2 229812-2.jpg
図表3 229812-3.gif
カテゴリ 経営管理

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