岩手県沿岸におけるマツカワ放流魚の成長について

タイトル 岩手県沿岸におけるマツカワ放流魚の成長について
担当機関 岩手県水産技術センター
研究期間 1999~2005
研究担当者 佐々木律子(漁業資源部)
発行年度 2006
背景・ねらい
岩手県では、1990年に栽培漁業の対象種としてマツカワを取り上げ、種苗生産技術開発と並行して養殖技術および放流技術の開発を行っている。本研究では、これまで実施してきた標識放流試験の結果から、放流魚の成長について検討した。

成果の内容・特徴 1999年から2003年にかけて、県内の4つの湾(久慈湾、船越湾、釜石湾、吉浜湾)(図1)で標識放流試験を実施した(表1)。そして、再捕報告(標識番号、再捕日、再捕時全長)より、各放流群のふ化後日数と全長の関係を検討し、再捕数が多いふ化後500~550日における各放流群の平均全長およびふ化後550日までの日間成長量を推定して成長を評価した(表2)。

 標識放流魚の成長は久慈湾が最も良好であり、次いで、船越湾と吉浜湾、釜石湾の順であった。マツカワは、放流直後にはアミ類やヨコエビ類を摂餌することが報告されている。成長が良好であった湾は砂質域が広いことから、餌料となる底生性小型甲殻類が多く生息していたと推察された。

 次に、成長と放流時期の関係を吉浜放流群についてみると、7月放流群の成長は10月放流群に比べて良好であった。

 以上より、マツカワの成長には、放流場所と放流時期が影響していることが明らかになった。

成果の活用面・留意点
効率的な放流事業を進めていく際の、放流場所の選定に活用されることが期待される。


図表1 229848-1.pdf
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