| タイトル | 琵琶湖産アユの2005年漁期の著しい不漁と資源回復 |
|---|---|
| 担当機関 | 滋賀県水産試験場 |
| 研究期間 | 2006~2006 |
| 研究担当者 |
酒井明久 |
| 発行年度 | 2006 |
| 背景・ねらい | 2005年のアユの漁期(2004年11月21日解禁;以下、2005年漁期)は記録的な不漁であったが、翌2006年の漁期には一転して解禁当初は豊漁となった。そこで、近年のアユ資源調査結果を整理し、2005年漁期の不漁の原因および翌年の資源回復の要因について考察した。 |
| 成果の内容・特徴 | (1)2005年漁期の資源となる2004年の産卵数および仔魚生息密度はともに平年値を下回り(図1a)、2005年漁期中の小型定置網によるCPUEも11月および3~5月のすべてにおいて過去11年間で最も少なかった(図1b)。したがって、2005年漁期の著しい不漁は卵および仔魚数の少なさよると考えられた。 (2)産卵数と仔魚生息密度の関係は、産卵数が200億粒以上のときには認めらないが、200億粒未満では有意な正の相関関係が認められた(図2a)。また、仔魚生息密度は仔魚までの生残指数との間に有意な正の相関が認められ、2004年の生残指数は相対的に低かった(図2b)。2004年のアユの産卵期には、9月下旬と10月下旬に台風が滋賀県を通過し、産卵場である河川や仔魚の生育する琵琶湖の環境が大きく攪乱された(図3)。このことにより、仔魚までの生残率が低下した可能性がある。 (3)2005年漁期中のアユの成長は4月下旬以降極めて良好で、平均体長は7月には過年の変動幅を上回る90mmに達した(図4)。2005年漁期には過年と比較して特異的にアユの資源密度が低くかつ湖水温が高かった。このことがアユの高成長をもたらしたと推察された。 (4)2005年には産卵数、仔魚生息密度ともに平年値を上回り、前年から一転して回復した。この要因には、産卵期前の漁業者の自主休漁や人工河川からのふ化仔魚放流量の増加(53億尾、例年の約2倍)が挙げられる。さらには、親魚の大型化に伴う抱卵数の増加も資源回復の重要な一因と考えられた。 |
| 成果の活用面・留意点 | 2005年の初期資源尾数は回復したが、12月の記録的寒波以降、湖水温が低下している。このことがアユ資源に及ぼす影響についても注意を要する。 |
| 図表1 | 229903-1.pdf |
| カテゴリ |
| アマモ場再生技術のマニュアル化 |
| 日本海南西海域の海洋環境変化に応答する浮魚類資源の漁獲変動に関する研究 |
| イタボガキの成熟と稚貝の成長 |