土佐湾のシラス漁況におよぼす黒潮流路の影響

タイトル 土佐湾のシラス漁況におよぼす黒潮流路の影響
担当機関 高知県水産試験場
研究期間
研究担当者 梶 達也
発行年度 2006
背景・ねらい
 イワシ類シラスは、土佐湾における重要な漁獲対象の一つである。しかし、漁獲量は減少傾向にあり、その変動も大きい。高知県水産試験場では、漁業経営の安定に向けたアジ、サバ、イワシ類等の漁況予報をおこなっているが、シラスについての予報はとりわけ困難な状態にある。そこで本研究では、シラス漁況予測に関する基礎知見を得ることを目的として、黒潮流路がシラス漁況におよぼす影響について検討した。

成果の内容・特徴  過去10年間(1994年~2003年)のデータを用いた。まず、海洋速報(海上保安庁発行)から足摺岬、室戸岬沖南方向における黒潮流軸の離岸距離を読みとり、その差を黒潮流路の指標とした。この指標はおおむね足摺岬沖で黒潮が離岸し、室戸岬沖で接岸していると正の、逆の場合は負の値をとる。次に、県内標本漁協におけるシラス漁獲量の平年値を月ごとに算出し、各月の平年偏差と黒潮流路指標との対応を調べた。その結果、平年を上回る漁獲があった月では、その少し後に黒潮流路指標が正の値に転じる傾向がみられた。過去に当水試の調査船(土佐海洋丸)でおこなった海洋構造変動パターン解析技術開発事業の結果とあわせて考えると、1)高知県沖を黒潮が直線的に流れ、湾内に強い左回りの流れが観測される時はシラスが不漁となり、2)小蛇行の東進に伴い湾内の流れが弱い右回りになる前後にシラスが好漁となる場合が多い、ことが示された。

成果の活用面・留意点
 本研究の結果と、近年技術が確立しつつある黒潮流路予報をあわせることで、シラス漁況予報への展開が期待される。


図表1 229929-1.pdf
カテゴリ 経営管理

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