| タイトル | ホッキガイ・バカガイ漁場における資源回復技術の開発 |
|---|---|
| 担当機関 | 北海道立中央水産試験場 |
| 研究期間 | 2001~2003 |
| 研究担当者 |
櫻井 泉 |
| 発行年度 | 2007 |
| 背景・ねらい | 北海道日本海南西部海域においてホッキガイ・バカガイは重要な漁業資源であるが,産卵母貝の不足により稚貝の発生が見込めないことや,競合種であるカシパン類の繁殖が稚貝発生の阻害要因になっていることから,資源回復の見通しが立たない状況にある。このため,本研究では,移殖放流によるホッキガイ・バカガイ母貝集団の造成手法を確立するとともに,カシパン類の効率的な駆除方法を示すことによって,これら二枚貝資源の回復技術を開発した。 |
| 成果の内容・特徴 | 島牧村のバカガイ漁場および余市町のホッキガイ漁場を対象に試験を実施し,以下の成果を得た。 (1) 粒度組成と有機物含量を指標とした底質性状,シールズ数を指標とした底質攪乱の程度および底生動物の群集組成から,ホッキガイ漁場では水深5m,バカガイ漁場では水深10mが移殖適地と判断された(表1)。 (2) 移殖試験の結果,年間生残率はホッキガイが41%,バカガイが54%と算定され,これらの値は従来の試験結果よりも顕著に高かったことから,上記の適地選定は妥当であると判断された。 (3) 生息密度がホッキガイでは20個体/m2,バカガイでは30個体/m2前後になると生残率の低下が収まったことから(図1,2),これらの値が適正な移殖密度であると考えられた。 (4) バカガイでは,移殖によって漁場全域に稚貝の発生が確認され,資源回復の兆候が認められた。 (5) カシパン類駆除用に開発したチェーン付き底曳き網は,稚貝を混獲せずに高速曳網が可能であり,従来の駆除漁具よりも効率性が高いことが示された(表2)。 |
| 成果の活用面・留意点 | (1) 得られた成果は,稚貝発生がなく,資源悪化している二枚貝を対象とした資源回復対策に広く活用できる。 (2) 道内各地で実施されている移殖事業において,移殖適地の選定手法,適正な移殖密度およびカシパン類の駆除手法が導入されることにより効率的な資源造成が期待できる。 |
| 図表1 | 229952-1.pdf |
| カテゴリ | 繁殖性改善 |
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