アカアマダイ種苗は中間育成中の照度に影響を受ける

タイトル アカアマダイ種苗は中間育成中の照度に影響を受ける
担当機関 山口県水産研究センター
研究期間 2004~2008
研究担当者 山本健也
南部智秀
発行年度 2008
背景・ねらい
アカアマダイは全長37mmの稚魚が水深100m前後の海底で捕獲されいる。一方、人工種苗は約70mmで放流されることが多いが、水深2m以内の水槽で飼育され、その飼育環境は天然の生息環境とは大きく異なる。そこで、実際の生息環境に近づけるため照度環境に着目して遮光して中間育成し、種苗に及ぼす影響を調査した。
成果の内容・特徴 ・昼間の晴天時の水面照度が100ルクス以下になるように遮光した屋内水槽(円形FRP製3T水槽)で中間育成した区(暗区)と遮光せずに中間育成した区(明区)では、成長や生残率に違いは見られなかった(表1)。

・放流時の行動を観察するため、山口県萩市相島地先(水深約20m)において調査船第2くろしおの船上から各区の種苗を5~10尾ずつバケツで数回に分けて海面放流した。放流直後の行動パターンは3種類に分類された(図1)。すなわち放流直後にほぼ真下に向かって潜水行動する個体を”パターン(1)”、放流直後に斜め下に向かって潜水行動する個体を”パターン(2)”、放流直後に水面付近をフラフラしている個体を”パターン(3)”とした。それらの出現頻度を船上から1回毎に全尾数の行動パターン別に計数した結果、暗区ではパターン(1)の出現頻度が最も高く明区のそれよりも高かった。明区ではパターン(2)の出現頻度が最も高かった(表2)。

・以上のことから、中間育成中の照度がアカアマダイ種苗の行動に何らかの影響を与えることが示唆された。
成果の活用面・留意点
・アカアマダイ種苗中間育成中の照度が種苗の行動に影響したことから、種苗の健苗性向上の観点からも照度が一つの要因となる可能性が示唆された。

図表1 230091-1.pdf
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