冷凍庫と冷蔵庫を活用した高品質濃縮カニエキスの製造法

タイトル 冷凍庫と冷蔵庫を活用した高品質濃縮カニエキスの製造法
担当機関 (地方独立行政法人)鳥取県産業技術センター食品開発研究所
研究期間
研究担当者
発行年度 2008
背景・ねらい
鳥取県境港で水揚げされるベニズワイガニのほぼ全量がボイルされた後、身出し等の加工が行われているが、その際に生じる煮汁のほとんどが廃棄されている。その煮汁の有効利用を図るため、素材の特徴を生かした高品質な濃縮エキスを製造するための、中小企業でも実用化可能な濃縮技術について開発を行った。
成果の内容・特徴 ・手作業による凍結濃縮(懸濁結晶法)と凍結融解濃縮を比較したところ、凍結融解濃縮のほうが効率的で、凍結融解法により濃縮したカニエキスは、原料の遊離アミノ酸、食塩、揮発性塩基窒素含有量の組成をほぼそのまま濃縮していた。
・凍結融解濃縮法は、一度冷凍庫内で凍らせた原液を解凍する際に、解凍初期に溶出する濃度の濃い液を回収するという至って簡易な方法である。
・凍結融解濃縮法は容量を大きくすることにより濃縮度を上げることができたが、非常に長時間を要するという欠点があった。広口バケツのような縦長の切頭錐容器に原料を入れ、簡単なフタを被せてから冷凍庫に入れて、表面の凍結を遅延させながら容器下方より凍結させることにより、濃縮液を中央から水面にかけて集中させたことにより、これを6℃以下の冷蔵庫内で反転させるだけで効率的に融解液を回収することが可能になった。
・作業者の負担を軽減するために容器を小型化し、濃縮度の低下が懸念されたが、濃縮液を表面に局在化させたことや、縦長の切頭錐型容器を使用したことで、融解時に氷結晶間隙に保持されている濃縮液のしみ出しを重力が促進させるとともに、容器から氷塊が短時間で剥離して、氷結晶間隙内に空気が侵入やすくなったことで、高い濃縮効率、歩留りを維持しつつ融解速度を早めることができようになった。
・この方法により原液の5倍濃縮カニエキスを当初重量の10%以上得ることが出来た。
成果の活用面・留意点
この方法は、高額な凍結濃縮装置を用いることなく、一般的な冷凍庫・冷蔵庫の余剰能力と簡単な道具を使うだけで、効率良く採算性の高い高品質な濃縮液を、小ロットでも得ることが可能なことから、小規模な事業体であっても実用化が可能で、さらにこの濃縮液を利用した特徴ある高品質な製品開発にも新たな道を開くことが期待される。また、果汁など他の原料への応用も可能。

図表1 230163-1.pdf
カテゴリ 加工

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる