| タイトル | 養殖魚を大量に死亡させる海産白点虫のシスト検出法の確立 |
|---|---|
| 担当機関 | 高知県水産試験場 |
| 研究期間 | 2006~2007 |
| 研究担当者 |
安藤裕章(高知県水産試験場) |
| 発行年度 | 2008 |
| 背景・ねらい | 野見湾のマダイで白点病のため平成9年に550t、550百万円、平成13年に約160tの被害が発生した。また、平成16年にはカンパチで1,789t、1,430百万円の被害となった。この病気は海底に存在する白点虫シストが魚への感染性のある仔虫を放出することで突発的に大発生する。しかし、駆除方法等がないうえ、発生に気がついた時には手遅れになり短期間に大きな被害をもたらす例が多い。 白点病の駆除方法はなく、対策としては発生を予測して危険漁場から避難し、感染環を絶つ方法が最上と考えられるが、そのためには可能な限りの早期予測が必要となる。 そこで本研究では、白点病発生予測のための基礎的研究として、野見湾の海底に存在する白点虫シストを検出する方法について検討した。 |
| 成果の内容・特徴 | 野見湾の2定点(図1)でエクマンバージ採泥器を用いて各定点で3回採泥し、それを計5回実施した。採取物は表層の泥のみを集めて2mmメッシュのふるいで大型のゴミを分別、残りを25μmメッシュのプランクトンネットで漉してシルト部分を除いた。次に大型ゴミと最終回収物を200L水槽に投入し、濾過海水を100L注入した。そこに19.9~148.9gマダイを7尾ずつ収容し、エアレーションを行いながら止水飼育するとともに、白点虫の寄生を鰓の検鏡により調べた。その結果、2回の調査で仔虫の寄生が確認され(表1)、水槽底部に設置したガラスシャーレ上でシストの回収にも成功した(写真1)。 野見湾の3定点(図1)海底に54.0×73.0×0.1cmの透明アクリル製付着板を約1ヶ月ごとに計4回設置した。取り上げたアクリル板は海水をかけながら表面の付着物をこすり落として回収し、上澄みを捨てた沈殿物を200L水槽に収容した。そこに35.4~110.1gのマダイを7尾ずつ収容し、(1)と同様に寄生状況を確認した。その結果、3回で白点虫の寄生が確認され、アクリル板へのシストの付着も確認された(表2)。 両方法とも同時期に白点虫の寄生が確認され、海底からのシスト検出法として有効であると判断された。 |
| 成果の活用面・留意点 | これまでに天然海域の海底から白点虫シストが確認された例はなく、上記の方法は白点虫シストの堆積時期や分布状況に関する研究や白点病発生予測に寄与できると考えられる。 |
| 図表1 | 230190-1.pdf |
| カテゴリ |
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