コバネイナゴの防除要否判定基準

タイトル コバネイナゴの防除要否判定基準
担当機関 山形県立農業試験場庄内支場
研究期間 1992~1992
研究担当者
発行年度 1992
要約 コバネイナゴの防除要否判定の目安となる密度は、捕虫網による20回の掬い取りで出穂期の1ヵ月前頃では100頭、穂ばらみ期から出穂期では100頭から170頭の間となる。
背景・ねらい 山形県では、近年コバネイナゴの発生が多くなっている。大型の害虫で葉の被害も
目立つため、収量や品質の低下に対する危機感が強く防除面積も年々増加している。
コバネイナゴの被害を解析し防除要否を判定する基準を策定して効率的な防除対策を
推進する。
成果の内容・特徴 コバネイナゴの防除要否を判定する目安を稲の生育ステージ別に設定した。
  1. 出穂1ヶ月前頃では、20回掬い取りの虫数で概ね100頭以上であれば防除を行う。
  2. 穂ばらみ期から出穂前の時期では、20回掬い取りの虫数で下記のとおりに判定し
    対策を講ずる。
    100頭未満防除しなくてもよい。
    100~170頭部分的であれば防除しなくてもよいが、発生地域が
    広く畦畔や水田の周辺でも発生が多い場合は防除する。
    170頭以上防除する
    防除は7月中(出穂前まで)に行う
    コバネイナゴを出穂1ヶ月前期頃から成熟期まで放飼した結果、被害許容密度は
    1株当たり概ね0.8頭になると推定された
    (図1)。
    出穂期から成熟期まで放飼した結果、被害許容密度は1株当たり概ね0.8頭と推定した
    (図2)。
    しかし玄米の整粒歩合は0.5頭~1頭の間で低下したことから品質に対する影響を考慮し、被害許容密度は0.5~0.8頭の間とした。
    コバネイナゴの捕虫網による掬い取りが推定され、掬い取り調査を行うことで
    1株当たり虫数に換算することができる
    (表1)。
    掬い取り虫数防除要否の判定と対策
    成果の活用面・留意点
    1. 出穂1ヶ月前頃は、水田内での分布が均一でないためほ場の畦畔沿いと中央部で
      掬い取りを行い水田内密度を推定する。穂ばらみ期から出穂期では、ほ場中央で
      調査する。
    2. 薬剤散布を行うときは、畦畔の草刈を行った後に畦畔も含めて防除する。
    図表1 230246-1.gif
    図表2 230246-2.gif
    図表3 230246-3.gif
    カテゴリ 病害虫 害虫 水田 防除 薬剤

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