タイトル |
アネモネ「F1モナリザ」の栽培法 |
担当機関 |
青森県畑作園芸試験場 |
研究期間 |
1990~1991 |
研究担当者 |
大場貞信
藤井明彦
畑井昭一郎
目時秀樹
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発行年度 |
1992 |
要約 |
アネモネの高性、大輪種「F1モナリザ」の発芽適温、適は種期とセル成型苗の定植適期等の栽培法を確立した。
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背景・ねらい |
アネモネの冬季に無加温で栽培できる特徴を生かし、冬期間の施設の有効利用を 図るため、従来のデ・カーン種に替わる高性、大輪種の「F1モナリザ」の 発芽条件や適は種期、セル成型型苗の定植適期、摘葉処理法を検討した。
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成果の内容・特徴 |
- 育苗は最低温度約10度Cの電熱温床で行う。発芽適温は15~20度Cで、25度C以上では
発芽勢が劣る。
- は種期は2月中旬~3月中旬に行う。2月中旬は種が8月上旬から、3月中旬は種が9月下旬
からの採花となる(表1)。
- 定植は無加温ビニールハウス等に行う。苗を直接定植する場合の定植適期は本葉3葉期
である。栽植様式はうね幅120cm、条間30cm、株間20cm程度の2条植えとする。施肥量は 窒素、燐酸、加里とも1kg/a程度とし、黒マルチ栽培とする。
- 購入苗(セル成型苗)の定植適期は6月下旬(8月上旬から採花)から8月下旬(10月中旬から
採花)である(表2)。輪作体系を考慮して適期に 定植する。
- 遮光処理により、夏場の高温による葉焼けを回避する。資材は白寒冷紗(#300)が最も
適しているが、黒寒冷紗(#600)でも良い(表3)。 これらの資材を二重にし、定植約1週間前から9月中旬まで遮光する。
- 低温期(10月下旬以降)は内装一重ビニールカーテンで保温する。無加温でも採花
できるが、最低室温を約5度Cに加温することにより切花長が約10cm程度長くなり、 品質向上に高い効果がある(表2)。
- 摘葉処理は、株の過剰栄養生長が抑えられ病害虫の耕種的防除にもつながる。摘葉は
正常な大きさの根出葉を12枚以上残すように行う (表4)
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成果の活用面・留意点 |
輪作体系に冬場の品目として取り入れることで、施設の有効利用と花きの周年生産が 可能となる。セル成型苗は用土が乾燥しやすいので、活着までかん水に注意する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
アネモネ
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