追播と地表処理の組み合わせによる放牧草地の簡易草生回復技術

タイトル 追播と地表処理の組み合わせによる放牧草地の簡易草生回復技術
担当機関 青森県畜産試験場
研究期間 1992~1993
研究担当者
発行年度 1993
要約 草地植生が悪化し生産力が低下した放牧草地を、簡単な地表処理と追播の組み合わせにより簡易に草生回復を図るための更新技術を明らかにした。
背景・ねらい 放牧草地の多くは造成後かなりの年数が経過し、草地植生の悪化による生産性の低下が
著しい。このため、これら草地では飼料基盤の強化を図る上から草地を更新して、
生産力を回復させる必要があるが、通常の大型機械による完全更新法では多額の
更新経費を要することや、傾斜地の多い放牧草地では土壌侵食など環境保全上の問題も
あり、草地更新が適切に実施されていない牧場が多い。
そこで、耕起をせず簡単な地表処理と追播により、低コストに草地の生産性を回復させ
る簡易更新法について検討した。
成果の内容・特徴
  1. バックホーは等高線に沿って作溝し表層の前植生を剥離する。ブルドーザーは全面を
    2度走行して表面を攪拌するが、乾地式クローラーが湿地式クローラーより効果的であ
    る。いずれの機械を使う場合も土壌の露出度は50%程度必要である。播種後の鎖圧は
    各々の作業機械を走行させて実施する。
  2. 傾斜度8~14度のオーチャードグラス主体長草型草地では、無処理に比べバックホー区
    及びブルドーザー区とも14~19%増収した。傾斜度14~18度の
    ケンタッキーブルーグラス主体の短草型草地では無処理区との差は小さかった
    (表1)。
  3. 長草型草地における追播草種の定着状況はブルドーザー区が高く、ブルドーザーの走行
    が前植生を抑圧する効果が大きいことが示された
    (表2)。
  4. 長草型草地において、牧草追播により効率的に草地生産性の回復を図るための追播草
    としては、ペレニアルライグラスが最も優り、次いでオーチャードグラスの順であっ
    た(図1)。
  5. 早期に追播草種主体の草地に転換する場合の10a当たり播種量は、オーチャードグラス
    とメドウフェスクが1.8kg、ペレニアルライグラスが1.0kg必要である。また、各草種
    を補助草種として使用する際の追播量の目安が得られた
    (図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 前植生が比較的良好で更新後も活用できる条件ではバックホー、雑草や裸地が多く
    植生の転換が必要な場合はブルドーザーにより地表処理を行う。
  2. バックホーを使用する場合、前植生の剥離状態によって爪の本数を調整する。
図表1 230465-1.gif
図表2 230465-2.gif
図表3 230465-3.gif
図表4 230465-4.gif
カテゴリ 病害虫 傾斜地 雑草 さやいんげん 低コスト 播種

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