メタンガス発生量を抑える稲わら腐熟促進技術

タイトル メタンガス発生量を抑える稲わら腐熟促進技術
担当機関 作物科
研究期間 1994~1994
研究担当者
発行年度 1994
要約 低湿重粘土水田において、稲わら鋤込みが不適にも関わらず行われている。これにともなうメタンガス発生量の増加は、腐熟促進肥料の秋鋤込みと表層砕土同時移植によって大幅に抑制され、環境にやさしい土づくりとともに稲作の省力裁培に役立つ。
背景・ねらい コンバイン収穫にともない稲わらの本田鋤込みが増加している。特に、
稲わら鋤込みは不適とされる低湿重粘土水田では、
土壌の急激な還元化とそれに伴うメタンガス発生量が増大する原因となり、
水稲の生育抑制や地球温暖化への影響が懸念されている。
そこで、低湿重粘土水田において稲わらを施用する場合、
秋冬期間の分解を促進し水稲生育期間中はより酸化的に腐熟させるため、
腐熟促進肥料の秋鋤込みと表層砕土同時移植を併せて
実施することにより、水稲栽培時期のメタンガス発生を抑制する効果を検討した。
なお、腐熟促進肥料とは、「フジュクエース」保証成分
(全窒素 12.5%、く溶性燐酸 12.5%、く溶性苦土 8%)であり、
表層砕土同時移植とは、ハロー田植機(三菱農機製)で
代掻きをしないで付属のロータで
表層を砕土しながら側条施肥と移植を行う方法である。
成果の内容・特徴
  1. 稲わらと腐熟促進肥料 4kg/aを収穫時に鋤込んで腐熟促進を図り、
    さらに翌年移植する際は代掻きを省略して表層砕土同時移植を行う。
    稲わら施用に伴ってメタンガス発生量は 3倍以上に増加するが、
    この方法によってメタンガスの発生量は大幅に減少し、
    堆肥を施用した場合の 10%~30%増程度まで抑制できる。ただし、
    腐熟促進肥料を増すとメタンガス発生量が増加する
    (表1、
    図-1、図-2)。
  2. 本方法による収量・玄米品質は、慣行栽培と変わらない
    (図-4)。
  3. 表層砕土同時移植の欠株率は 3%程度と少なく活着は良好で、
    日減水深は大きくなるが、移植後 20日頃から普通代掻き水田並となる。
    (図-3)。
  4. 表層砕土同時移植により、代掻きの作業が不要となる。
成果の活用面・留意点
  1. 表層砕土同時移植は、漏水し易くなるので日減水深の大きい水田では適さない。
  2. 腐熟促進肥料の施用量は 4kg/a程度以上施用すると、
    メタンガスの発生量が増加する。
図表1 230613-1.gif
図表2 230613-2.gif
図表3 230613-3.gif
図表4 230613-4.gif
カテゴリ 土づくり 肥料 水田 施肥

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