寒冷地におけるツケナ類のNFT型養液栽培技術

タイトル 寒冷地におけるツケナ類のNFT型養液栽培技術
担当機関 山形県立園芸試験場
研究期間 1996~1997
研究担当者
発行年度 1996
要約 ツケナ類の寒冷地型養液栽培には、ちょうほう菜とみそめちぢみ菜の適応性が高い。栽植密度はパネル当たり100株で、培養液濃度150mS/mで15分給液30分休止の管理で、定植後21~26日で収穫が可能となり、パネル当たり2.5~4.2kgの収量が得られる。
背景・ねらい 山形県における野菜の養液栽培はミニトマトとミツバを中心に行われているが、
その面積は1.98ha(平成8年)とごくわずかである。その要因として、
冬期間は降雪と低温、日照不足のために野菜の養液栽培が困難であり、
生産効率が低く経営的に難しいことがあげられる。
そこで、寒冷地型養液栽培として、NFT型養液栽培システムを利用し、
山形県に適した葉菜類の栽培技術について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 周年栽培に適した品種は「ちょうほう菜」と
    「みそめちぢみ菜」である。
    両品種とも生育の揃いが良く、草姿は立性で、下葉が黄化せず調整の必要がない。
    ウレタンブロックに播種し、培養液濃度50mS/mの育苗用ベットで育苗後、
    本葉2枚時に定植する。収穫適期は本葉10枚から12枚であり、
    それ以上の葉数では葉が硬くなり食味が落ちる。
  2. 栽植密度はパネル(115cm×55cm)当たり100株(株間10cm、条間5cm、10条千鳥植え)が
    50株および65株よりも優れる(表1)。
  3. 培養液濃度は、定植後の栽培期間150mS/mとする
    (表2)。
  4. 培養液の給液方法は、6時から18時まで15分給液30分休止がよいが、夏まきの場合
    定植後2週間までは根の乾燥防止のため15分給液15分休止の管理がよい
    (表3)。
  5. 春から秋まき栽培では、育苗期間は9日から10日で、
    定植後21日から26日で収穫が可能となり、
    パネル当たり2.5kgから4.2kgの収量が得られる
    (表4)。
    冬まき栽培では、育苗期間は15日で、定植後35日から42日で収穫できる。
成果の活用面・留意点
  1. 培養液は、大塚A処方(水1000Lに対し大塚ハウス1号1.5kg、同2号1.0kg)
    で所定の濃度に、pHは6.0に調整し、冷却水およびヒーターで水温20度から30度に管理。
  2. 夏はシルバータフベル等の遮光資材で温度上昇を防止し、
    冬はカーテンおよび暖房機で10度以上に維持する。
図表1 230999-1.gif
図表2 230999-2.gif
図表3 230999-3.gif
図表4 230999-4.gif
図表5 230999-5.gif
カテゴリ あぶらな 育苗 乾燥 経営管理 栽培技術 播種 品種 みつば ミニトマト 養液栽培 良食味

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