キクの発根促進のための簡易・大量処理装置

タイトル キクの発根促進のための簡易・大量処理装置
担当機関 園芸栽培部
研究期間 2001~2004
研究担当者 山村真弓
相澤正樹
菅野秀忠
佐々木厚
三品和敏
大泉眞由美
発行年度 2005
要約 この装置はキクの直挿し栽培に供する挿し穂の発根促進処理を簡易で大量にできるものである。一度に5万本の挿し穂を処理し、年間を通して安定的に早期に発根可能な挿し穂を供給できる。
キーワード 花き、キク、早期発根、発根促進処理装置、直挿し、簡易
背景・ねらい 輪ギクとスプレーギクの直挿し栽培において、早期発根のための処理条件(穂冷蔵+発根促進処理)が解明された。そこで、発根促進条件(温度20℃、照度300lx以上、湿度100%程度、7日間処理)を満たし、生産現場で利用できる簡易で作業性がよく、かつ挿し穂の大量処理が可能な発根促進処理装置を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 開発した装置(2,300×3,000×2,300mm)は周囲6面に断熱材(D社、スタイロフォーム、厚さ40mm)を使用し、内側に反射のよいシルバー鉄板を張り、中にセルトレイを搭載するキャスター付きの専用台車(5段ラック、30cm間隔、1,700×650×1,500mm)を2台収納する。また、台車が移動しやすいように床面に溝を設置し、入り口は台車ごとの搬出・搬入のため、全面開放できる両開扉とする(図1,2)。
  2. 温度は家庭用エアコン(2.8kw冷房用、18度C設定)と小型温風器(520w暖房用、18度C設定)を同時に作動させ調整する。挿し穂が入っているラップ包装の内部は2度C程度高くなるので、装置内は16~18度Cになるように設定する(図3)。
  3. 処理期間中、庫内の湿度は40~60%で推移するが、ラップ包装内部はほぼ100%となり、湿度制御は不要である(図略)。
  4. 照明は白色蛍光灯を使用し、台車のいずれの場所でも300lx以上の照度が確保できるように、壁面、上部、及び中央に図2のように配置する。庫内での作業性を考慮し、中央は天井からの吊り下げ型とし、レールによる収納が可能である。(図1,2)。
  5. 一度にセルトレイ50枚(挿し穂数約5万本)の処理が可能で、ほとんど腐敗が発生しない。その際の経費は1挿し穂当たり0.54円程度となる(表1)。
  6. この装置により年間を通して安定的に早期発根が可能な挿し穂が供給できる。
成果の活用面・留意点
  1. 具体的な処理の手順は、「成果情報」キクの早期発根可能な挿し穂生産技術の[成果の特徴・内容]1.(1)~(3)を参照。ラップ包装したセルトレイをこの装置に搬入し、1週間処理し、直挿し圃場へそのまま搬出する。
  2. セルトレイを使用するため、採穂~圃場までの一連の作業を効率良く行える。
  3. この処理により6~10日程度活着が早まるため、1作の栽培期間も短縮され、施設の 年間作付け回数が多くなり、収益性が高まる。
  4. この装置は、断熱効果のあるプレハブ等の内部に、エアコン、小型温風器、白色蛍光灯の家庭電化用品で条件を設定するもので、自作が可能である。配置は図2を参考とする。5万本処理の装置の作成では大人2人×4日程度を要する。
  5. ラップは業務用の幅の広いタイプが使用しやすい。
図表1 232451-1.gif
図表2 232451-2.gif
図表3 232451-3.gif
カテゴリ きく

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