直売所のPOSデータを解析する分析ソフト

タイトル 直売所のPOSデータを解析する分析ソフト
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 東北農業研究センター
研究期間 2003~2005
研究担当者 下山禎
発行年度 2005
要約 POSデータを簡単に分析できるエクセルのアドインソフト「マーケット・バスケット分析システム」を開発する。同システムは同時購買される確率の高い品目を表示できる。このシステムによって消費者の特異な購買行動を見つけることができる。
背景・ねらい
近年全国的に活動が盛んな農産物直売所は、地元の新鮮な農産物を消費者に届ける市場外流通チャネルとして、一定の役割を担うに至っている。しかし、直売所での棚割等の販売方法は場当たり的なことが多く、販売機会を逃す場面もみられる。その一つに、品揃えおよび棚割問題がある。消費者に同時購買されやすい品目が欠品していたり、遠くに配置されていてメニューが思い浮かばなければ、販売機会を逃す可能性がある。そこで、それらの問題解決に資するため、直売所のPOSシステムで収集した販売データから、消費者に同時購買されやすい品目を抽出・表示することができるデータマイニング・システムを開発する。

成果の内容・特徴 1. 図1のように、エクセルのアドインソフトとして開発したマーケット・バスケット分析システムによって、蓄積されたPOSデータから同時購買されやすい品目の上位ランキング分析ができるようにした。
2. 同分析システムは、品目コード表とそのコードに基づいて蓄積されたPOSデータをエクセルファイルに変換したデータシートが用いられ、マクロによってクロス集計される。
3. 以上の結果は「サポート係数」(AとBのサポート係数=AとBが入っているカゴの数/カゴの総数)、「確信度」(A→Bの確信度=AとBが入っているカゴの数/Aが入っているカゴの数)という指標で具体的に示される。
4. 表1に平成17年4月から10月までの大阪府貝塚市の直売所TのPOSデータから、サポート係数上位5品目と確信度を示している。7月、8月、9月をみると、オクラを購入した人が馬場なすも購入する確率(馬場なす・オクラの確信度2→1)は7月51.2%、8月43.1%、9月42.2%と非常に高いことがわかる。


成果の活用面・留意点
1. 以上の結果から、オクラと馬場なすの同時生産・出荷や棚割の併設等が有効なマーケティング方策と考えられる。
2. 同時購買される要因(シナリオ)は、別途同時購買した利用者にインタビューするなどして明確にしておく必要がある。
3. 分析に用いる品目コードはできるだけ細かくした方が良い。「その他」や「その他野菜」等はそのまま用いると、分析結果の上位の組み合わせに出てくるため、分析の際は削除した方が良い。


図表1 232470-1.jpg
図表2 232470-2.gif
カテゴリ オクラ 出荷調整 なす

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