紫黒米粳品種を用いたイネの自然交雑頻度の解析

タイトル 紫黒米粳品種を用いたイネの自然交雑頻度の解析
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 東北農業研究センター
研究期間 2002~2005
研究担当者 遠藤貴司
山口誠之
中込弘二
片岡知守
発行年度 2005
要約 花粉親に紫黒米粳品種を用いて、イネの自然交雑粒を精度良くかつ簡易に検出することができる。3年間の試験の結果、交雑粒は花粉親との出穂差が13日以上ある場合は検出されないが、8日以下の場合は花粉親から最長25.5mの距離でも検出される。
キーワード イネ、紫黒米、自然交雑、キセニア、花粉飛散
背景・ねらい
イネの自然交雑は、遺伝子組換えイネと非組換えイネとの自然交雑による遺伝子拡散や一般品種と有色米・モチ米等との交雑による玄米検査等級の低下など、消費者や生産者にとって重大かつ深刻な問題を引き起こす。本研究ではイネの自然交雑に関する基礎的な知見を得るために、紫黒米粳品種を用いた自然交雑頻度の解析を行った。

成果の内容・特徴 1. 花粉親に紫黒米粳品種「おくのむらさき」、種子親に糯品種「ヒメノモチ」を用いて種子親のキセニア粒を判定し、その後キセニア粒由来の幼苗の紫色の呈色により交雑粒を判定することができる。本手法は、キセニア粒を花粉親由来の交雑粒と花粉親以外の花粉による交雑粒とに容易に識別できるため、従来のキセニアのみの判定に比べて交雑粒を精度よく判定することができる(図1,表)。
2. 出穂差が13∼19日だった「ヒメノモチ」試験区(移植差+20日)では、3年ともに交雑粒が検出されない(図2-a、b、c)。また、出穂差が8日以下の場合は交雑粒が検出され,2004年の出穂差0日の「ヒメノモチ」試験区(移植差0日)では、花粉親から25.5m離れた位置で交雑粒が検出される(図2- b)。
3. 交雑粒数,交雑率ともに2004年が最も多くあるいは高く、次いで2003年、2005年となる(表、図2-a、b、c)。これらの年次間差の要因の一つとして,2004年は花粉親の開花日数が長いこと及び開花期間中の風速が大きかったこと、2005年は開花日数が短かったことと開花期間中の風速が小さかったことが考えられる(表、図3)。


成果の活用面・留意点
1. 遺伝子組換え体を野外で栽培する場合の非組換え体との自然交雑や一般品種と有色米や採種圃場での自然交雑を防止する栽培法を検討する際の基礎データとなる。
2. 本試験は周辺圃場に有色米が栽培されていない条件で行なった試験であり、「おくのむらさき」及び「ヒメノモチ」の出穂期及び両者の自然交雑頻度は、秋田県大仙市における2003∼2005年の気象条件下で観測されたものである。
図表1 232483-1.gif
図表2 232483-2.gif
図表3 232483-3.gif
図表4 232483-4.gif
カテゴリ 品種

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