移動水検知センサによる給液制御

タイトル 移動水検知センサによる給液制御
担当機関 宮城農園研
研究期間 2005~2007
研究担当者 岩崎泰永
吉田千恵
龍野栄子
発行年度 2006
要約 所定の深さに設置された移動水検知センサは、地表から給液された水分がセンサに到達したことを検知して、給液を停止する。このセンサをプログラマブルリレーと接続して給液制御に利用することによって、根圏の湿潤域の大きさを調節することが可能となる。
背景・ねらい 少量多頻度な給液は根と肥料成分の接触機会を向上させ、養水分の吸収効率の向上に効果があると考えられる。しかし、土壌によっては、土壌水分が高く推移する場合があり、水分過剰によって生育にマイナスの影響を及ぼす可能性も示されている。そこで土壌中での水の移動を検知して給液を制御するシステムを開発し、これを用いて根圏の湿潤域の大きさを調節し、少量多頻度な給液を可能とすることを目的とする。
成果の内容・特徴
  1. 移動水分検知センサからの出力信号を利用して、養液土耕など自動給液システムの電磁弁を閉じたり、ポンプを停止するなど給液を制御することが可能になる。(図1)
  2. 移動水検知センサの水分検知部として市販誘電率土壌水分センサ(商品名ECHOプローブ,Decagon社.USA)誘電率センサ)を利用する。水分検知部は土壌中に5~10cmの深さに埋設して用いる。移動水検知センサのコントローラとしてプログラマブルリレー(スマートリレー、IDEC製)などを利用し、水分検知部(誘電率土壌水分センサ)はアナログ入力端子に接続する。
  3. 誘電率センサの応答速度はpFセンサと比べると非常に早い。所定の深さに埋設された水分検知部に水分が移動して水分率が変化すると、誘電率センサからの出力値(電圧)が急激に増加(図2)し,水分の到達を検知することができる。
  4. 移動水検知センサの埋設深さを変えると,根圏の湿潤域の大きさを調節できる。また、pFセンサで給液開始点を設定して自動給液する場合には、埋設深度が浅いと給液頻度は多くなり、深いと頻度は少なくなる(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 時間当たりの変化量の閾値は透水性のよい土壌では大きめに、悪い土壌では小さめに設定する。 誘電率センサの駆動電圧が5Vの場合には閾値は0.05~0.1Vを目安として加減する。
  2. 降雨直後などで,土壌中の水分が飽和状態であるときは潅水をキャンセルするプログラムを組み込む。
  3. 誘電率センサは水分率を測定する。あらかじめpF水分曲線が求められている場合は、pFセンサのかわりに、誘電率センサで給液を開始することもできる。
図表1 232595-1.gif
図表2 232595-2.gif
図表3 232595-3.gif
カテゴリ 肥料

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