寒冷地でのイチゴ秋どり栽培における短日処理育苗期間中の窒素施用法

タイトル 寒冷地でのイチゴ秋どり栽培における短日処理育苗期間中の窒素施用法
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター
研究期間 2003~2006
研究担当者 山崎浩道
濱野恵
岡本潔
矢野孝喜
今田成雄
発行年度 2006
要約 寒冷地での一季成り性イチゴ品種の秋どり栽培における短日処理育苗期間中の窒素多施用は、「とちおとめ」、「北の輝」の出蕾株率を低下させ、収量を減少させる。一方、初期溶出抑制型被覆肥料(100日タイプ、窒素140mg/株)の培地施用により多収となる。
キーワード イチゴ、短日処理、秋どり栽培、窒素施用法、被覆肥料
背景・ねらい 我が国のイチゴ生産では、夏秋期(7~10月)が端境期となっており、高品質の国産イチゴの増産が強く求められている。寒冷地では、夜間冷房を行わない短日処理により一季成り性イチゴ品種の苗を花芽分化させ、9月下旬~11月に収穫する秋どり栽培が可能であるが、短日処理による花芽分化を阻害せず、かつ多収となるような短日処理育苗期間中の施肥法は確立されていない。そこで、短日処理育苗期間中の窒素施用量が出蕾や収量に及ぼす影響および多収のための処理期間中の窒素施用法を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 寒冷地でのイチゴ秋どり栽培における短日処理育苗期間中の窒素施用は、苗の生育を促進する(表1)。一方、処理期間中の窒素施用量が多い場合には、出蕾株率が低下し、「とちおとめ」では窒素168mg/株、「北の輝」では112mg/株以上の施用で収量が少なくなる(図1)。これらの場合、定植時の葉柄汁液硝酸イオン濃度は、1000mg/Lを超えている(表1)。
  2. 短日処理期間中の窒素施用法として、2種の初期溶出抑制型被覆複合肥料をそれぞれ窒素70、140mg/株となるよう予め培地に混和した場合、「とちおとめ」、「北の輝」ともに出蕾株率の顕著な低下はみられず、100日タイプ肥料の窒素140mg/株施用の場合に多収となる(図2)。
  3. 初期溶出抑制型被覆複合肥料100日タイプを窒素140mg/株となるよう施用した場合、短日処理期間の後半から少量(約30mg/株)の窒素が溶出し(図3)、施用窒素の多く(約110mg/株)は定植後に溶出する。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果は、5月中下旬採苗、6月下旬~7月下旬短日処理後定植、9月下旬~12月上旬収穫の作型に適用できる。
  2. 本作型における短日処理育苗では、処理期間中の窒素多施用を避け、「とちおとめ」では期間中窒素施用量を約110mg/株(育苗期間合計180mg/株)以下、「北の輝」では約60mg/株(同130mg/株)以下とし、定植時の葉柄汁液硝酸イオン濃度1000mg/L未満を管理の目安とする。
  3. 被覆肥料の窒素溶出速度は、培地温度の影響を受けるため、育苗期間の培地温度に応じて適切な肥料、施肥量を選択する。
  4. 被覆肥料は粒状であり、培地中の分布が偏らないよう充分に培地と混和する。
図表1 232625-1.gif
図表2 232625-2.gif
図表3 232625-3.gif
カテゴリ 肥料 育苗 いちご 栽培技術 施肥 品種

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