東北地方北部におけるナシマルカイガラムシの発生時期

タイトル 東北地方北部におけるナシマルカイガラムシの発生時期
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
研究期間 2004~2007
研究担当者 井原史雄
高梨祐明(東北農研)
新井朋徳
豊島真吾
発行年度 2007
要約 東北地方北部におけるナシマルカイガラムシ歩行幼虫の発生時期は6月下旬~7月下旬、8月下旬~9月下旬の2回で、歩行幼虫の発生時期は一定の有効積算温度に達した時期と一致する。
キーワード ナシマルカイガラムシ、歩行幼虫、発生時期、有効積算温度、リンゴ
背景・ねらい ナシマルカイガラムシは近年広まってきた省農薬リンゴ栽培で増加してきた害虫である。本種が多発すると、果実の外観が損われ果実品質が低下するうえ、樹勢が低下しその被害の影響が複数年にわたる。東北地方北部におけるナシマルカイガラムシの歩行幼虫を対象とする防除適期はこれまで不明であった。そこで、ナシマルカイガラムシ歩行幼虫の発生生態の解明と、歩行幼虫発生時期と有効積算温度との関係を解明する。
成果の内容・特徴
  1. ナシマルカイガラムシは年2世代で、歩行幼虫は6月下旬から7月下旬、8月下旬から9月下旬に発生する(図1)。
  2. 第1世代歩行幼虫の発生初期と発生ピークは、3月1日を起点とする発育零点(10.5℃)から発育上限温度(32.2℃)までの有効積算温度がそれぞれ338、427日度に達した時期に、また第2世代歩行幼虫の発生初期と発生ピークはそれぞれ1005、1170日度に達した時期と一致する(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 今回解明した歩行幼虫発生時期をもとに効率的な防除が行えるようになる。
  2. 今回明らかにした歩行幼虫発生時期と有効積算温度との関係を利用して、ナシマルカイガラムシ歩行幼虫の発生時期が未解明であるリンゴ生産地において防除時期を予測し、主要害虫との効率的な同時防除時期を提示できる。
図表1 232664-1.gif
図表2 232664-2.gif
カテゴリ 病害虫 害虫 農薬 防除 りんご

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