一季成り性イチゴの短日条件下における花芽分化可能な温度

タイトル 一季成り性イチゴの短日条件下における花芽分化可能な温度
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター
研究期間 2003~2007
研究担当者 山崎 篤
矢野孝喜
長菅香織
稲本勝彦
山崎博
発行年度 2007
要約 寒冷地夏秋どりのための短日処理下において、「女峰」、「さちのか」および「とちおとめ」は平均気温24℃以下、「北の輝」は22℃以下で花芽分化するが、昼温が30℃以上、夜温が20℃以上の場合には花芽の分化が遅れるか、あるいは分化率が低下する。
背景・ねらい 夏季冷涼な東北地域の気候を生かし、端境期である夏秋期のイチゴ生産を行うことを目的とした一季成り性品種の短日処理による夏秋どり作型が開発されている。処理時期が高温期にあたるため、花芽分化に対する温度の影響について詳しく知る必要がある。ここでは、短日処理下における花芽分化可能な温度域を明らかにするため、高夜温下あるいは低夜温下における昼温、中庸な昼温下での夜温等の影響に注目し、人工気象室を用いて様々な温度域における花成反応を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 8時間の短日処理下において,「女峰」、「さちのか」および「とちおとめ」では平均気温24℃以下で花芽分化可能である。24℃以下の温度であっても、その近傍(22~24℃)では花芽分化が確認できるのに35日以上要する。「北の輝」では、22℃以下で45日以内に花芽分化可能である(図1)。
  2. 平均気温が24℃または22℃以下であっても、昼温が30℃以上、または夜温が20℃以上になる場合には、花芽の分化が遅れるか、あるいは未分化個体が混在することがある(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 2葉期の子苗を採苗し12cm径ポリポットで育苗を行った苗を、2003~2007年の5か年にわたって供試した。ポットへの窒素施肥量80mgのほか育苗中に2,3回液肥により追肥を行っている。
  2. 実際栽培ではトンネル、パイプハウスでの短日処理となるので、昼間30℃以上になる日もあり、花芽分化は必ず検鏡によって確認する必要がある。
図表1 232771-1.gif
カテゴリ 育苗 いちご 施肥 品種

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