タイトル | 発光ダイオードを用いた暗期光中断による植物花成の制御 |
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担当機関 | (独)農業技術研究機構 野菜茶業研究所 |
研究期間 | 1999~2001 |
研究担当者 |
高市益行 島地英夫(花き研) 東出忠桐 浜本浩(近中四農研) |
発行年度 | 2001 |
要約 | 単色光源である発光ダイオードを、電照栽培用の光源として光中断を行うと、橙および赤色光によって、短日植物では花成が抑制され、長日植物では花成が促進される。中間性植物の花成では、光源波長域による差異は小さい。 |
キーワード | 発光ダイオード、光中断、長日植物、短日植物、中間性植物 |
背景・ねらい | 発光ダイオードは、従来光源に比べ消費電力や熱発生が小さく、寿命が長いという利点を持つ。また、花成等の植物の形態形成においては、光の波長域により反応の異なることが知られている。そこで、単色光源で特定波長の照射が可能な発光ダイオードの特徴を生かし、光中断の光源とした場合の植物花成の制御法を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 自然日長、短日条件下における短日植物(シソ、コスモス)の花成は、橙(ピーク波長594nm)および赤色光(同655nm)の光中断により抑制される。また、黄緑(同576nm)及び遠赤色光(同745nm)の場合には、種間差がみられる。青色光では、効果は小さい(表1)。 2. 自然日長、短日条件下における長日植物(ゴデチア、ホウレンソウ)の花成は、黄緑、橙および赤色光の光中断により促進される。また、遠赤色光の場合には、品種間差がみられる。青色光では、効果は小さい(表1)。 3. ホウレンソウに対する遠赤色光の光中断は、晩抽性の弱い品種に対して効果が大きく、強晩抽性の品種に対して効果が小さい(表2)。 4. 中間性植物(トマト、キュウリ)の花成では、光源波長域による差異は小さい(表3)。 5. キュウリのセル成型苗では、赤及び遠赤色光による光中断により、胚軸長のばらつきが小さくなる(表4)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 光中断は、自然日長、短日条件下において、23:00~1:00の2時間、約10μmol・m-2・s-1の(装置内床面)強度で行っている。 2. キュウリのセル成型苗への光中断では、乾物重のばらつきを抑制することはできない。また、赤色光による光中断では胚軸長が短くなり、遠赤色光の場合には胚軸長は長くなる。 |
図表1 | |
図表2 | |
カテゴリ | きゅうり コスモス ゴデチア しそ トマト 品種 ほうれんそう |