IgE産生を抑制する茶葉中加水分解型タンニン類

タイトル IgE産生を抑制する茶葉中加水分解型タンニン類
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
研究期間 2004~2009
研究担当者 山本(前田)万里
本間大樹
田頭素行
根角厚司
荻野暁子
物部真奈美
神田智正
発行年度 2009
要約 加水分解型タンニンであるテオガリンおよび「茶中間母本農6号」に見出される1,2-di-O-galloyl-4,6-O-(S)-hexahydroxydiphenoyl-β-D-glucopyranose(G-ストリクチニン)は、ヒト末梢血リンパ球からのIgE産生を抑制する。
キーワード チャ、テオガリン、G-ストリクチニン、IgE産生、茶中間母本農6号
背景・ねらい アレルギーは世界中で増加しており、今後、さらに食品成分による予防が必要になる疾病の1つである。過去に茶葉中加水分解型タンニンであるストリクチニンによるIgE産生抑制(抗アレルギー作用)を認めており、茶葉中の新たなIgE産生抑制物質を見出すため、保有するチャ品種に加水分解型タンニンを探索し、その抗アレルギー活性を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 茶葉中加水分解型タンニン類には、既知のストリクチニン以外にテオガリンおよび1,2-di-O-galloyl-4,6-O-(S)-hexahydroxydiphenoyl-β-D-glucopyranose(G-ストリクチニン)が存在する(図1)。G-ストリクチニンは、「茶中間母本農6号」に高含量で存在し、他の9品種には全く見出されない(表1)。
  2. ヒト末梢血リンパ球をIL-4およびCD40抗体で刺激してB細胞のクラススイッチ誘導を行い、G-ストリクチニン、テオガリン、ストリクチニンを添加すると、テオガリンは0.1nM以上、G-ストリクチニン、ストリクチニンは 1nM以上でIgE産生を抑制する(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. この抗アレルギー作用は、細胞試験により得られた成果であり、動物試験、ヒト介入試験を行ってさらに検討する必要がある。
図表1 233859-1.png
図表2 233859-2.png
図表3 233859-3.png
カテゴリ 品種

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