| タイトル |
分娩後のケトーシス発症を低減する乾乳後期のとうもろこしサイレージ給与法 |
| 担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター |
| 研究期間 |
2006~2009 |
| 研究担当者 |
大下友子
宮地 慎
青木真理
青木康浩
秋山典昭
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| 発行年度 |
2009 |
| 要約 |
乳牛にとうもろこしサイレージを給与する場合、分娩4週間前から乾草を約4割含む飼料構成としTDN充足率を110%程度に制限給飼すると、分娩後の食欲減退や血中βヒドロキシ酪酸濃度の上昇を抑え、泌乳初期のケトーシス発症を低減できる。
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| キーワード |
とうもろこしサイレージ、乾乳期、ケトーシス、βヒドロキシ酪酸
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| 背景・ねらい |
泌乳牛へのとうもろこしサイレージ(CS)多給は配合飼料給与量を削減でき飼料自給率向上にも貢献できる。分娩直後の飼料急変を避け泌乳初期での多給を実現するためには、分娩前からとうもろこしサイレージ給与に馴らすことが有効である。一方、CS給与は周産期疾病のケトーシスを誘発するとされている。本成果は、分娩前のとうもろこしサイレージ給与と分娩後のケトーシス発症との関係を明らかにし、ケトーシス発症を低減する乾乳後期のCS給与法を提示する。
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| 成果の内容・特徴 |
- ホルスタイン種乳牛の分娩前4週間の乾乳後期に、サイレージを約7割含む飼料を自由採食させ、TDN充足率が140%となる場合、牧草サイレージ(サイレージ主体GS区)では分娩後の体重減少率が1.9kg/日程度でケトーシス発症は認められない。しかし、牧草サイレージの約1/4量(乾物比)をCSで代替したサイレージ主体CS区では、分娩前の摂取量、TDN充足率および体重増加量は変わらないものの、分娩後の体重減少量が大きくケトーシス発症割合が 33%になる(表1)。
- サイレージ主体CS区では、分娩後2週目以降、ケトン体の一種であるβヒドロキシ酪酸(3HB)の血中濃度が著しく上昇する(図1)。初産牛は臨床症状である食欲減退と乳量低下も認められる(図2、表1)。
- 一方、乾乳後期にサイレージと乾草を約4割ずつ含む飼料をTDN充足率を110%程度に制限給与すると、牧草サイレージの約半分をCSで代替した飼料(乾草併給CS区)を給与した場合でも分娩後の血中3HB濃度の顕著な上昇は認められず、ケトーシス発症が低減できる。また、分娩後の体重減少量が 1.5kg/日程度と少ない(表1)。
- 以上の結果は、乾乳後期にTDN充足率が140%のサイレージ主体飼養時のとうもろこしサイレージ給与は、泌乳初期のケトーシス発症リスクを高めること示している。乾乳後期の飼料構成において乾草比率を4割以上とし、TDN充足率を110%程度にすることにより、分娩後のケトーシス発症を低減でき、泌乳開始直後からのとうもろこしサイレージ給与が可能となる。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 本情報は、305日乳量水準が8.5-10tのホルスタイン種乳牛(初産牛12頭、経産牛10頭)延べ22頭を用いた大規模実証試験で得られた成果であり、高泌乳牛に対するとうもろこしサイレージを利用した飼料設計に活用できる。
- 出穂期刈オーチャードグラス1番草サイレージ(平均TDN=67%乾物)と黄熟後期刈CS(平均TDN=68%乾物)およびオーチャードグラス乾草(平均 TDN=54%乾物)を給与して得られた知見である。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| カテゴリ |
飼料設計
とうもろこし
乳牛
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