| タイトル | 房総から常磐海域に来遊したマイワシ2003~2008年級群の体長、肥満度、成熟係数と資源水準の関係 |
|---|---|
| 担当機関 | 千葉県水産総合研究センター |
| 研究期間 | 2007~2010 |
| 研究担当者 |
鈴木達也 |
| 発行年度 | 2009 |
| 要約 | 房総から常磐海域に来遊した、資源低水準期の2003~2008年級群について、計算体長、年齢別の平均肥満度と平均成熟係数を求め、資源増大期から高水準期の1974~1984年級群の結果と併せて、それぞれ資源水準との関係を検討した。体長、肥満度、および成熟係数はいずれも漁獲量との間に負の相関関係が認められた。2003~2007年級群の成長は良く、近年の資源低水準を反映すると考えられた。 |
| 背景・ねらい | マイワシは重要な漁業対象種であり、その豊凶は数十年から百年におよぶ間隔で繰り返していることが知られている。精度の高い資源評価および漁況予測のためには、対象群の成長等の生物情報と資源水準との関係を把握することは重要である。 |
| 成果の内容・特徴 | 1976~1985年、および2005~2009年に千葉県主要港へ水揚げされたマイワシについて、被鱗体長(BL(cm))、体重(BW(g))、生殖腺重量(GW(g))の測定結果により、肥満度(CF=BW/BL3・103)と成熟係数(KG=GW/BL3・104)を求めた。また、鱗による年齢査定結果を集計した。なお、用いた肥満度は北上期として5~7月、成熟係数は産卵期として2~4月とした。成長は、1974~1984年級群および2003~2008年級群について、3月1日を誕生日として非線形最小二乗法によりベルタランフィーの成長式:lx=l∞(1-exp(-k(x-x0)))にあてはめた。当該年代の房総から三陸海域および道東海域におけるマイワシ漁獲量の増減(図1)は、資源量の増減を反映すると考え、これらの海域の漁獲量を資源量の指標値として、求めた成長等との関係を検討した。 体長は、2006~2009年には2歳で19.7~20.7cm、3歳で21.3~22.0cm、4歳で22.2~22.8cm、5歳で22.9cmであり、1977~1985年をいずれも上回るが、1歳での差異は不明瞭であった(図2)。肥満度は、2006~2009年には2~4歳で12.9~14.1を示し、1977~1980年と同程度で、1981~1985年よりも高く、また、1歳魚についても2006~2009年は12.3~13.3を示し、1982~1985年よりも高かった(図3)。成熟係数は、2006~2009年には2~5歳で4.6~10.3を示し、1977~1985年よりも高い傾向があり、特に1982年以降と比べて著しく高かったが、1歳では1.2以下と総じて低かった(図4)。 マイワシの成長、肥満度および成熟係数は、房総から三陸海域および道東海域の漁獲量との間に、それぞれ負の相関関係が認められた(図5、6、7)。このうち成長と肥満度は資源量に応じて変化すると考え、密度効果が要因であると判断した。2006~2009年に来遊した2003~2007年級群の成長は良く、最近の資源低水準を反映すると考えられた。 |
| 成果の活用面・留意点 | マイワシ資源評価や資源生態研究に基礎的知見となる。成長等の生物情報は資源状況により変化するため、モニタリングを継続する必要がある。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| 図表5 | ![]() |
| 図表6 | ![]() |
| カテゴリ | モニタリング |
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