| タイトル | 国内で分離されたEdwardsiella ictaluriのAFLP法によるDNA多型解析 |
|---|---|
| 担当機関 | (独)水産総合研究センター 養殖研究所 |
| 研究期間 | 2006~2010 |
| 研究担当者 |
坂井貴光 湯浅 啓 |
| 発行年度 | 2009 |
| 要約 | 2007年よりアユで発生しているエドワジエラ・イクタルリ感染症について各地で分離された原因菌E. ictaluriの疫学的関連性を明らかにするためAFLP法によるDNA多型解析を行った。国内各地で分離されたE. ictaluriは遺伝的に同じ系統であり、本症の伝播は米国や東南アジアでの発生のケースよりも比較的短期間に起こったのではないかと推察された。 |
| 背景・ねらい | 近年、河川のアユにおける冷水病の被害が大きいが、2007年3都県の河川のアユにおいて冷水病の症状を示さないエドワジエラ・イクタルリ感染症が発生し、国内で初めて原因菌E. ictaluriが分離された。2008年に病魚及び外観健常魚より細菌分離を行ったところ他県の河川のアユやギギからも本菌が分離された。本研究では、各地で分離されているE. ictaluriの疫学的関連性を明らかにするためAFLP法によるDNAフィンガープリント解析を行った。 |
| 成果の内容・特徴 | 2007年に3都県の河川のアユから分離された3株、2008年に7県の河川のアユから分離された7株及びギギから分離された1株をAFLP解析に供した。また、比較対照として1970年代に米国でナマズより分離されたATCC5株、2002年と2003年に東南アジアで養殖Pangasius hypophthalmusから分離された4株、日本でウナギより分離されたE. tardaを用いた。AFLP解析におけるDNAの断片化には、EcoRIとMseIの2種類の制限酵素を用いた。DNA断片は、末端に付加されるアダプターに相補的な配列を含む10種類の蛍光標識プライマーセットを用いたPCRにより標識され、ポリアクリルアミドゲル電気泳動により分離された。電気泳動のバンドパターンに基づく系統解析はUPGMA法により行った。 いずれのプライマーセットにおいてもE. ictaluriの電気泳動像はE. tardaと大きく異なり、E. ictaluri菌株間において多数の共有バンドがみられた。米国由来株間及び東南アジア由来株間には多型性を示すDNA断片が認められたが、国内由来株間の泳動パターンは全てのプライマーセットにおいて同一であり(図1)、系統解析において一つのクラスターに含まれた(図2)。このことから、国内で分離されたE. ictaluriは遺伝的に同じ系統であると考えられた(図2)。2007年から2008年の国内における本症の伝播は米国や東南アジアでの発生のケースよりも比較的短期間に起こったのではないかと思われる。 |
| 成果の活用面・留意点 | 本研究により同じ系統のE. ictaluriが国内各地に伝播していった可能性が高いことが明らかとなり、今後感染ルートの解明が感染拡大防止にとって重要になると共に、未感染地域への本菌の浸潤に対する監視も行ってゆく必要がある。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| カテゴリ | ICT |
| クロロフィル色素濃度の鉛直分布の推定 |
| 衛星データによる天然ヒバの蓄積と利用可能量の推定 |
| スギノアカネトラカミキリ防除のための成虫誘引物質の利用 |