非病原性キサントモナス属細菌による作物細菌病害の防除

タイトル 非病原性キサントモナス属細菌による作物細菌病害の防除
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター
研究期間 2004~2010
研究担当者 井上康宏
松浦貴之
畔上耕児
発行年度 2010
要約 非病原性キサントモナス属細菌をキャベツに散布するとキャベツ黒腐病の発病が抑制される。同じ非病原性キサントモナス属細菌をハクサイ、ダイズに散布するとハクサイ黒腐病、ダイズ葉焼病の発病が抑制される。
キーワード 細菌、微生物農薬、非病原性細菌、Xanthomonas属菌
背景・ねらい 細菌による農作物病害は発生予測が難しく、発生後は効果的な薬剤が無いために気象条件によっては深刻な経済的被害をもたらす。このため予防的に銅剤や抗生物質剤等が使用されているが、これら薬剤の多用は環境中に薬剤耐性菌を生じさせる可能性が指摘されている。一方、環境保全と食の安全・安心に対する関心が高まる中、微生物農薬の開発が盛んに行われており、細菌病害に関しても銅剤や抗生物質剤に代わる新たな薬剤の開発が望まれているが、現在登録されているものはわずかである。そこで、非病原性細菌やバクテリオファージ等の拮抗微生物を用いた細菌病害の防除法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. ヌカキビより分離した非病原性キサントモナス属細菌(AZ98106 (MAFF106644))を108個/mlの濃度で10~12日間隔でキャベツの葉に3回噴霧施用すると、キャベツ黒腐病(病原菌:Xanthomonas campestris pv. campestris)の発生が抑制される。
  2. AZ98106株をハクサイ、ダイズの葉に噴霧施用すると、ハクサイ黒腐病(病原菌:Xanthomonas campestris pv. campestris)、ダイズ葉焼病(病原菌:Xanthomonas axonopodis pv. glycines)の発生が抑制される(表2、表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 非病原性キサントモナス属細菌の濃度が107個/ml以下では防除効果が劣る。
図表1 234386-1.png
図表2 234386-2.png
図表3 234386-3.png
図表4 234386-4.png
カテゴリ 病害虫 キャベツ 大豆 耐性菌 農薬 はくさい 防除 薬剤

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