ゼフィラ・エレガンスの種子繁殖による開花球根の養成期間

タイトル ゼフィラ・エレガンスの種子繁殖による開花球根の養成期間
担当機関 愛媛農林研
研究期間 2005~2007
研究担当者
発行年度 2008
要約
ゼフィラ・エレガンスは、1花茎から種子が放任で約300粒採種でき、発芽適温は15~25?Cで、発芽率は74~78%である。播種から2年目で発芽した株の約35%、3年目で約90%が切り花生産に必要な球径12mm以上となり、球根の養成には2~3年を要する。
キーワード ゼフィラ・エレガンス、種子繁殖、球根養成、養成期間
背景・ねらい
ゼフィラ・エレガンス(Zephyra elegans D.Don)はチリ原産の秋植え小球根花きである。花には甘い香りがあり、青い覆輪の花弁がスプレー状に開花するなど、新しい球根切花として期待されている。しかし、球根はほとんど分球せず増殖率が悪いため、市販の球根単価も250円/球と高く、また、切り花生産における植付球数も6,000球/aと多いことなどから、切り花生産は増えていない。そこで、営利栽培を推進するためには、種苗コストの低減とあわせて切り花用球根の確保が重要なため、圃場で開花結実した種子を利用した開花球根の養成期間を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 1つの球根から1本の花茎をスプレー状に伸ばし、小花を開花させる。
  2. 1花茎には、64個の花が着生し、人工交配しない放任状態での結莢率は37.7%、1莢に平均12.5個の種子ができることから、約300粒の種子が採種できる(表1)。
  3. 採種した種子の発芽適温は15~25?Cで、発芽率は74~78%である(図1)。
  4. 11月にセルトレイに播種し、最低夜温15℃で管理すると約2週間で発芽し、4月下旬まで展開葉1枚で生育する。5月にかん水を止めて育苗用土を乾燥させ、休眠状態とした後堀上げ、屋内で乾燥貯蔵する。その時に得られる球根は約90%が球径4~8mmである(表2)。
  5. 播種1年球を次年度以降に育苗箱で加温栽培すると、2年目には球径12mm以上の球根が34.8%得られる(表2)。別途実施した球径別の球根肥大調査で、球径6~8mmの44.4%、球径8mm以上では100%が球径12mm以上となることから、3年目には93.3%の球根が球径12mm以上となる(データ省略)。
  6. 屋内で乾燥貯蔵した球根を切り花栽培に利用すると、球径が大きいほど切り花長、花穂長が長くなり、ボリュームがある切り花を得ることができる。12mm以上の球径であれば開花率も高く、切り花生産に利用できる(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 切り花品質は個体間差があるので、優良個体から採種する。
  2. 切り下球根は翌年の栽培に利用できるが、分球率が低く、ほとんど増殖しない。
  3. 加温栽培での球根養成であり、無加温、露地栽培での検討が必要である。
  4. 本試験は球根堀上げ作業の省力化のため播種はセルトレイ、2年目以降の球根養成は育苗箱を使用しており、地床栽培での検討が必要である。
  5. 新球は地中に深く伸びたドロッパーとして形成され、堀上げ作業に労力がかかるため、球根養成は隔離床栽培が適する。
図表1 235016-1.jpg
図表2 235016-2.jpg
図表3 235016-3.jpg
図表4 235016-4.jpg
カテゴリ 育苗 乾燥 コスト 省力化 播種 繁殖性改善

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