| タイトル | 稲発酵粗飼料の給与を特色とする牛肉ブランド形成手順の作成と適用 |
|---|---|
| 担当機関 | 埼玉農総研 |
| 研究期間 | 2004~2008 |
| 研究担当者 |
新井守 畑原昌明 酒井和彦 設楽秀幸 吉野賢一(埼玉農総研) |
| 発行年度 | 2007 |
| 要約 | 稲発酵粗飼料の給与を特色とする牛肉ブランド形成のための手順に従い販売ルートの確保、市場評価に基づく肥育技術の改善、実需者・消費者ニーズに合った品質での牛肉安定供給などを実施すると、枝肉販売価格の増加による収益の増加が期待される。 |
| キーワード | 稲発酵粗飼料、ブランド畜産物、牛肉、手順、実需者・消費者ニーズ |
| 背景・ねらい | 飼料イネ生産利用の普及には、稲発酵粗飼料を給与して生産された畜産物評価の向上による安定的な販売益の確保が必要であり、そのためブランド化による販売ルートの定着化が求められる。しかし、過去にいくつかの牛肉ブランド化の事例は見られるものの、牛肉のブランド化を円滑に進めるための標準的な手順は示されていない。 そこで、稲発酵粗飼料の給与を特色とする牛肉のブランド形成のための手順を作成し、これを埼玉県下で生産が開始された「はまさり牛」に適用し、ブランド化に取り組む前後での平均枝肉価格等の比較を行い、その有効性を実証する。 |
| 成果の内容・特徴 | 1.作成した手順(表1)は、過去の畜産物のブランド化の事例を参考に、実需者・消費者への情報発信、実需者への牛肉安定供給、市場評価に基づく牛肉生産技術の改善、消費者の固定化を主な活動とする一連の手順を整理している。 2.以下、ブランド化手順の実証事例では、販売ルートの確保に向けて、稲発酵粗飼料を給与した褐毛和種牛肉のPRとして、食肉市場関係者、卸売業者を集めての懇談会、マスコミ等に向けた試食会、店頭試食会等を行っている。また、実需者向けにビタミンEによる肉色保持効果等の情報提供を行い、マスコミ、一般消費者に対して水田保護への貢献等を加えてPRし、4ヵ月間に6回の試食会を実施している(表1)。 3.市場ニーズおよび市場評価に基づいた肥育技術の改善を図るため、牛肉の市場評価を農家にフィードバックするシステムとして、「彩の国肉牛銘柄化研究会」に加入し、市場評価を受け取ることが可能な毎月第一木曜日の出荷に変更している。さらに、農家は受け取った個体別の枝肉格付け情報と飼育経過の情報を照合し、飼料構成や給与量等を改善することで、肉質が安定化し、精肉店アンケートにおいておいしいと評価する割合が80%以上に向上している(図1)。 4.肥育技術の改善および実需者の認知度の高まりにより、価格帯で交雑種と競合する「はまさり牛」(褐毛和種)の市場評価が高まることにより、交雑種の平均枝肉価格と比較して、手順の実践によってA2格付けの枝肉では価格差が縮まり、A3格付けでは取り組み前と同様に安定した評価を得ている(図2)。 5.肥育技術の改善により、A3の格付け割合が11%から20%に向上し、1頭当たりの枝肉重量が14.4kg増加し、1頭当たりの販売額が15,120円増加している(表2)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1.特色ある飼料や牛品種を用いた牛肉でブランド化を目指す場合の手順として、活用できる。 2.市場評価の確認システムの構築には、既存の研究会等があればそれを活用するとともに、手順の各項目において、関係機関、団体、有識者等からの支援があると効果的である。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| カテゴリ | 出荷調整 水田 肉牛 品種 |
| メロンつる割病(レース1、2y)抵抗性台木新品種候補系統「空知台1号」 |
| 糖度の異なるマスカットとピオーネに対する消費者評価と希望購入価格 |
| 冬期掛け流し灌漑を行う場合の水田の硝酸性窒素除去能力の推定式 |