| タイトル | 保存処理合板の基準作成に必要とされる諸課題を解決 |
|---|---|
| 担当機関 | (独)森林総合研究所 |
| 研究期間 | |
| 研究担当者 |
桃原 郁夫 大村 和香子 井上 明夫 宮本 康太 塔村 真一郎 秦野 泰典 宮内 輝久 宮崎 淳子 平林 靖 古田 直之 吉村 剛 |
| 発行年度 | 2010 |
| 要約 | 保存処理合板は長期優良住宅等の構造部材の一つとして期待されていますが、まだ日本農林規格では規定されていません。そこで、保存処理合板の日本農林規格作成に必要な諸課題について検討し、問題点の解決を図りました。 |
| 背景・ねらい | 近年の木造住宅の構法は、柱と筋交いから構成される在来構法から、柱や梁などを面材料で固定する新在来構法へと変わってきました。このため、木造住宅を長期間使用していくためには、土台や柱、筋交いなどの軸材料だけでなく、合板などの面材料についても保存処理することが重要となります。 これまで、軸材料の保存処理については日本農林規格で規定されていましたが、面材料の保存処理についての規格は日本農林規格にありませんでした。そこで代表的な面材料である合板に保存処理を施し保存処理合板として日本農林規格で規定する際に必要となる諸課題を解決すると共に、保存処理合板に含まれる薬剤の分析方法の開発を行いました。 |
| 成果の内容・特徴 | 保存処理合板の製造方法合板は、桂剥き(かつらむき)の要領で木材から薄い単板を切り出し、それを繊維方向が直角となるよう接着剤で貼り合わせて作ります。保存処理合板を製造する場合は、上記工程に加えて木材保存剤を添加する工程が必要となりますが、木材保存剤の添加方法の違いにより大きく3つに分けることができます(図1)。今回、これら3つの方法で製造した保存処理合板の各種性能の評価等をおこないました。接着耐久性能保存処理合板では、単板や接着剤に木材保存剤を加えたり、製造後の合板に木材保存剤を注入する必要があります。このため、通常の合板よりも接着耐久性が劣り、単板が剥がれやすくなることが懸念されていました。今回その懸念について検討した結果、単板処理や接着剤混入処理で処理した合板については、製造条件を最適化することで日本農林規格(JAS規格)の接着強さの基準を満足できることが分かりました。また製造後に木材保存剤を注入した場合も接着強さに問題が無い(JAS規格の基準を満足する)ことも分かりました。 保存剤の定量保存処理合板に使用する単板は、国産材だけでなく世界中から集められています。このため、様々な樹種に含まれる抽出成分が木材保存剤の分析を妨害するおそれがありました。そこで、木材保存剤の分析方法を工夫し、妨害成分を排除する方法を検討しました。今回の研究では、JAS規格で定められている分析の前に、木材保存剤以外の成分を選択的に取り除く固相抽出処理や、JAS規格で定められている検出器の種類を変えることで、抽出成分の妨害なしに定量が可能となることを明らかにしました。 防腐・防蟻・防虫性能保存処理合板の耐久性を評価するために、日本工業規格(JIS)K1571に準じた防腐性能試験や防蟻性能試験を行いました。また、ヒラタキクイムシに対する防虫性能試験も行いました。防腐・防蟻性能試験の結果、適切な木材保存剤で処理された保存処理合板であれば、単板処理、接着剤混入処理、製品加圧処理のいずれもJIS規格の基準を満足することが分かりました。また、防虫性能についても問題ありませんでした。 揮発性有機化合物(VOC)放散特性広い面積に使用する保存処理合板からVOCが大量に放散されていると、それが室内側に流れ込み、健康被害を引き起こすおそれがあります。そこで、保存処理合板から放散される VOC の量を測定しました。その結果、適切な接着剤を使用して合板を製造することにより、木材保存剤の種類や保存処理合板の製造方法に関わりなく、VOC放散量がF☆☆☆☆基準を満足することが明らかになりました。 本研究は、「予算区分:運営費交付金プロジェクト研究、課題名:地域材を活用した保存処理合板の開発(アイd114)」による成果です。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| カテゴリ | 薬剤 |
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