マアナゴの産卵場所を沖ノ鳥島南方で発見

タイトル マアナゴの産卵場所を沖ノ鳥島南方で発見
担当機関 (独)水産総合研究センター 増養殖研究所
研究期間 2011~2015
研究担当者 黒木洋明
鈴木重則
渋野卓郎
児玉真史
青木一弘
発行年度 2012
要約 マアナゴの孵化後間もない仔魚(プレレプトセファルス)を採集したことにより、産卵場所の一つが沖ノ鳥島南方の九州-パラオ海嶺上の海域にあると特定した。今回の発見は、東アジア全体でのマアナゴ資源の変動機構を解明する調査研究へとつながり、今後の資源回復に向けた管理を策定するための貴重な科学的根拠となるものと期待される。
背景・ねらい
  • マアナゴは、日本のみならず、韓国や中国でも漁獲され、東アジア全体での水産重要種である。
  • 漁獲量は近年減少しており、我が国では、1995年以降現在までの間に半減している。国内での主な漁場は、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、日本海西部、東北地方沿岸などで、多くの地域では、資源回復を目指して、小型魚の漁獲を規制するなどの資源管理の取り組みが進められている。
  • 効果的な資源管理を行うためには、産卵親魚を保護するなどの、資源全体の底上げを図る対策が有効であるが、これまで成熟した親魚が漁獲されたことはなく、いつどこで産卵が行われているかなど、基本情報といえるマアナゴの生活史はほとんど解明されていなかった。
  • 本研究では、マアナゴの初期生活史、産卵場所に関する情報を得ることを目的とした。
成果の内容・特徴
  • マアナゴの孵化後間もない仔魚(プレレプトセファルス)計8尾を採集することに初めて成功した。そのうち最も若い段階のもの(図1)は、孵化後日数3-4日と推定された。種はDNA鑑定によって確認した。
  • 最も若いマアナゴ仔魚採集場所は、沖ノ鳥島から約380km南の海域で(図2)、仔魚の採集位置と同時に観測した海流から計算すると、沖ノ鳥島南方の九州-パラオ海嶺上の海域がマアナゴ産卵場所の一つと特定された。また、仔魚の採集時期から、産卵期は少なくとも6月から9月の間であることが明らかになった。
成果の活用面・留意点
  • 産卵場の発見により、マアナゴ資源の変動要因を解明する調査研究への糸口が得られた。
  • 外洋での産卵場の発見は、東アジア全体で同一資源を利用している可能性が高いことを示しており、資源回復を図るためには、これまで実施されている漁場単位の資源管理を継続したうえで、将来的には、より広域な枠組みの中での資源管理を考える必要があることを示唆している。
図表1 235474-1.jpg
図表2 235474-2.gif
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4289&YEAR=2012
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