増殖過程にあるコイヘルペスウイルス(KHV)の検出法の開発

タイトル 増殖過程にあるコイヘルペスウイルス(KHV)の検出法の開発
担当機関 (独)水産総合研究センター 増養殖研究所
研究期間 2007~2010
研究担当者 湯浅 啓
栗田 潤
川名守彦
桐生郁也
大迫典久
佐野元彦
発行年度 2012
要約 KHVターミナーゼ遺伝子のエキソン・イントロン構造部位でプライマーを設計することにより、KHV mRNAを特異的に検出できるRT-PCR法を開発した。本法は、魚体内でのKHV増殖の有無を判定する一手段に成り得る。
背景・ねらい 輸出入時の防疫構築において、病原体の宿主域は重要な要因のひとつであり、OIE(国際獣疫事務局)では宿主を「病原体が増殖可能な動物」と定義している。近年、キンギョがKHVの宿主か否かが国際的に議論されているが、現存のPCR法ではウイルスゲノムの存在を証明できるが、ウイルスの複製や増殖の有無は分からない。そこで、ウイルス複製の指標となるmRNAを特異的に検出するRT-PCR法の開発を試みた。
成果の内容・特徴
  1. プライマーはターミナーゼ遺伝子(ゲノムをウイルスカプシド内へ導入する遺伝子)のエキソン・イントロン構造部位で設計した。すなわち、プライマーセットAでは、上流プライマー(F3)がエキソン1とエキソン2をまたぐように設計し、プライマーセットBでは上下流プライマーがイントロン1を挟むように設計した(図1)。
  2. KHVゲノムDNAとmRNAが混入するテンプレート1(DNA量RNA量)およびDNAのみを含むテンプレート3について、開発した両プライマーセットを用いてRT-PCRを行った結果、プライマーセットAではmRNAのみを検出でき、プライマーセットBではゲノムDNAとmRNAの両増幅バンドを、分子量により区別して検出できた(図2)。
  3. ウイルス液に浸漬したコイの体表からウイルスの検出を試みた場合、従来のPCRでは浸漬直後の体表からPCR陽性バンドが検出されたが、プライマーセットAを用いた本RT-PCR法では検出されなかった(図3)。すなわち、本RT-PCR法は体表に付着しただけのウイルスゲノムDNAは検出せず、体内で増殖しているウイルスのみを検出した。
成果の活用面・留意点 本RT-PCR法は、魚体内でのウイルス増殖過程を検知できることから、宿主域を決定する際に有効な手段となる。また、感染耐過魚体内に残存するウイルスについて、増殖過程にあるか否かを判定できる。
図表1 235511-1.gif
図表2 235511-2.gif
図表3 235511-3.jpg
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4284&YEAR=2012
カテゴリ 輸出

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