直売所・生産者・消費者にメリットをもたらす直売所の新ビジネス

タイトル 直売所・生産者・消費者にメリットをもたらす直売所の新ビジネス
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター
研究期間 2011~2013
研究担当者 大浦裕二
室岡順一
尾島一史
吉田晋一
高橋明広
発行年度 2013
要約 新規顧客獲得や生産・販売の効率化、品揃え拡大など直売所の抱える課題に応じて新ビジネス「需給調整型販売」「カット野菜販売」「出張直売」「有機農産物等の販売」を採用することで、直売所・生産者・消費者にメリットをもたらすことが可能となる。
キーワード 農産物直売所、顧客満足度向上、新規顧客獲得、新ビジネス
背景・ねらい これまで農産物直売所(以下、直売所)は、生産者には収益確保の1つのチャネルを、消費者には低価格で新鮮な農産物が購入できるという顧客価値を提供してきた。しかし、近年は地域内の食料品店舗や他の直売所との競合などにより、来店者数の伸び悩みや収益の低下などの問題に直面している。そこで、それらの課題解決に向けた直売所の新ビジネスを提示する。
成果の内容・特徴
  1. 直売所の新ビジネスとして「需給調整型販売」「カット野菜販売」「出張直売」「有機農産物等の販売」がある。生産・販売の仕組みの効率化を図るには「需給調整型販売」、店頭商品の品揃えには「需給調整型販売」「カット野菜販売」「有機農産物等の販売」、新規顧客獲得には「出張直売」「カット野菜販売」「有機農産物等の販売」のように、直売所の抱える課題に応じて組み合わせて採用することで課題解決が図られる(表1)。
  2. 新ビジネスのタイプによって、直売所・生産者・消費者が得る利益の具体的な特徴や、導入のポイント、適した地域・作物は異なる(表1)。
  3. 「カット野菜販売」の新ビジネスを採用した直売所では、持ち帰りに不便で1単位が大きい「冬瓜」のカット野菜の平均売上率が91.7%に達するなど、生産者の収益アップにつながっている(図1)。
  4. 「出張直売」を実践する直売所では、販売場所によって経費率(人件費、運送費、地代・手数料)が異なる。収支が均衡する場合でも、自店舗に置いたままでは売れ残る可能性が高い農産物や農産加工品等を出張直売を通じて販売できることから、出荷農家の収入向上に貢献できる新ビジネスである(表2)。
  5. 「需給調整型販売」は、直売所が需要予測技術を導入することにより日々の出荷目標を立て、これを参考に生産者が作付計画・出荷先を検討して需要に合わせた出荷をおこなう新ビジネスである。また、「有機農産物等の販売」は、直売所を核にして有機農産物等を都市部の消費者に販売することで、小規模農家の販売収入確保を図る新ビジネスである。
成果の活用面・留意点
  1. 本内容はパンフレットとして2014年2月刊行予定である。また、パンフレットのpdf版は農研機構のWebサイトからダウンロード可能である。
図表1 236437-1.jpg
図表2 236437-2.jpg
図表3 236437-3.jpg
図表4 236437-4.jpg
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/narc/2013/narc13_s15.html
カテゴリ 有機農産物 加工 出荷調整

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